世界のはてのレゲエ・バー
世界のはてのレゲエ・バー / 感想・レビュー
さく
バーで話しかけられた女の子を友だちの家に連れ込むような高校生・コウが主人公。父の転勤でニューヨークに行き、そこで小さいレゲエバーを見つける。レゲエ、恋、カメラ、ホームレス、死。いろいろなものがごちゃ混ぜになっている雰囲気が好き。それもレゲエの雰囲気なのかな。
2017/07/14
dirk
いつも楽な方を選び生きていた少年コオが、NYの街、そしてその街のレゲエバーを中心に、生きる辛さ、死の重みを知り、自分の中にあったのに気付かなかった情熱に気づき成長していく青春小説。その過程に流れるBGMは時に陽気なダンスホールだったり、甘いラヴァーズロックだったり、ヒリヒリしたシリアスなルーツだったり。うん、面白かった!上手く言えないが、レゲエの持つ様々な世界観を一つのストーリー化した様に感じた。ストーリーがあってレゲエが流れるのでは無く、レゲエがあってこの物語が出来た、そんな風に思った。
2012/07/05
たまりんど
著者のほかの少年物の作品に比べたら、なぁんか主人公のコオがいい加減でおちゃらけてんなぁ…と思ったけど、最後まで読んでみて納得。都会で遊んでるような軽くてお調子者の高校生が、NYの片隅でこれまたいい加減で怪しい人々や、けっして綺麗事に終わらない現実に揉まれ、見つめ、手探りで進んでいく話なのだと。片思いの女性が直面したテロや元カノへの後悔を通して死を見つめるところで、コオのもがく声が伝わってくるようだった。「海鳴屋楽団、空をいく」と共にお気に入り音楽小説。
2014/06/27
knoriko
レゲエが好きな少年コオ。父親の仕事の都合でアメリカに住むことに。カメラを持って歩きまわってたどり着いたのはNYにある、小さなレゲエ・バー。そこで会ったのはいい加減だけど憎めない仲間達。ファインダーを通して、自分の世界を広げていく。 とてもアメリカンな話。ちょこちょこ曲の引用が出てくるのでレゲエを知ってたらもっと楽しめたかも。それでもこれは楽しい。自分が撮った写真が認められるたびに、コウの自己みたいなのもピントが合うみたいにはっきりしていく。野中さんハマるかも。
2010/07/28
海 都
お気に入りの作家が増えた。
2009/12/23
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