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猫鳴り

猫鳴り

猫鳴り

作家
沼田まほかる
出版社
双葉社
発売日
2007-08-01
ISBN
9784575235890
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猫鳴り / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

初の沼田まほかるさん。やりきれなさや不快感で心がざらつく第一部・二部。なのに表現が新鮮でついつい読まされてしまう。そして表題作?の第三部。愛猫家ならずとも看取りの経験あるなら感じる痛み。まして家に猫が居るのが当たり前で、その誕生から死まで向き合った経験有る方なら、尚更心に染みるはず。老いた藤治目線も染み過ぎる。主人公が《モン》で、その一生に関わった人間の、心と姿を描いたと解釈すれば良いのでしょうか。第一部・二部の方向性からは予想外の着地点。追い掛けたい作家さん一人増えました。

2011/11/16

もりやまたけよし

猫にまつわるお話。ただし沼田流の強烈な描き方がなんとも心地いい。人間の赤裸々な姿がそこにはあって、奇妙な心地よさが残る。しっかり現実と向き合う決意をさせられてしまう。

2017/11/13

森の三時

猫は猫として振る舞っているだけでしょうが飼い主を癒し慰め救ってくれるような存在。猫は人を幸せにしてくれるけれど猫の幸せは人に大きく左右されまことに危うい。第1部の前半は読むのをやめたくなる扱いがあり、第2部の前半も不快な言動があり、第3部は猫と暮らし見送ったことのある人にはつらいシーンが続きます。猫好きにはすすめないという感想と猫好きだからこそすすめるという感想がありどちらも然り。全部読み終えて登場人物の行いを弁明するなら人は何かのきっかけで正気を失ってしまう時もあるけれど踏み留まれる力もあるということ。

2023/11/30

風里

猫と人との物語。生きることと死ぬことの生々しい感情が胸を打つ。モンと暮らすことで信枝は昇華出来たのだろうか。

2012/10/31

銀河

一匹の猫の一生を通して、人が生きていくこと、いつかあちらの世界へいくことへの答えを探しているような話だった。得るものが多くいい話だが、読んでいて辛い。流産したばかりの奥さんも、不登校の中学生も、可愛い子猫に優しくない。猫好きの私は読んでいてハラハラする。普通に予想するようないい展開になかなかならない第一、二部を経ての第三部。時の流れに驚く。あとはただ涙だった。永らえる猫を看るのは本当につらい。青年獣医さんに救われる。読み終わってすやすや眠る我が家の猫を撫でに行き嫌な顔をされた。猫鳴りは聞けなかった

2011/07/01

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