犯罪小説家
犯罪小説家 / 感想・レビュー
ゆみねこ
ある文学賞を受賞した待居の小説「凍て鶴」を映画化する話が持ち上がる。作品を気に入り、監督・脚本・主演を買って出たのは新進気鋭のクリエーター・小野川。読み始めは小野川の一方的な思い込みとテンションの高さが嫌で中々物語に入りこめなかったけれど、だんだん繋がりが見えてきた後半はスピードアップして読めました。しかし、どの登場人物も病んでいて共感できず。中橋刑事が真相を暴く日が早く来ますように。
2016/11/19
ダイ@2019.11.2~一時休止
小野川の鬱陶しさにちょっとイライラ。作家の方にも感情移入できず、エンドはあれでいいの?
2014/05/24
したっぱ店員
小説家が自作の映画化を担当する脚本家に振り回され、付きまとわれ、気味悪いなあ…と読み進める。途中変な宗教まがいの団体が出てきて、ますますの気味悪さ。そしてラストはすかっとさせてくれるかと思いきや。もう全員気味悪いよ。面白くないわけじゃないけど、とにかくしんどかった。
2018/02/04
しろいるか
これといった伏線や予想外のどんでん返しがあるタイプの作品ではないけど、自殺願望がある人の死生観や、待居と小野川のまるで合わないやり取りなど興味深く一気に読めた。『落花の会』だけでも一作品できそう。小野川のあつかましさ、他人との距離の異常な近さにいらつきを通り越して笑えた。触れてはいけないところを本能的に嗅ぎつけちゃうのはある意味天才。でも一緒に仕事はしたくないかも(笑)終盤は、一部、意外な展開だったし、小粒ではあるがとあるアイテムの使い方が効いてたりして総じて面白い作品だった。
2010/07/21
オーウェン
作家待居涼司が書き上げた「凍て鶴」が映画化されることに。 監督脚本を担当する小野川は、木ノ瀬蓮美という自殺サイトによって死んだ女性を中身に入れこもうとする。 その詳細を知るためライターの今泉が調査するのだが。 小説の中の小説というメタ構造。 そこに対して違和感をところどころ入れ込みながら映画化へ。 真相はそこまで捻ったものではないが、結末に選んだ選択は興味深い。 真相を知ったうえでの映画化では意味合いが変わってくるというもの。 不穏を残して終わるが、そういうモヤっとしたものを体現している小説。
2022/09/25
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