東天の獅子 第4巻 天の巻・嘉納流柔術
東天の獅子 第4巻 天の巻・嘉納流柔術 / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
明治の柔道創成期、ひたすら格闘する綺羅星の如き男たち。実在した人物・史実・取材・参考文献。柔道をベースにした格闘技の、まっとうなる歴史時代小説。本来の主人公たる前田光世は巻末僅かなページで少年として登場。試合った後の武田惣角、西郷四郎と逢う。天の巻全4巻は全くの序章『東天の獅子』はここから始まる。なんという物語を描いてくれるのだ獏さん。『キマイラ』筆頭に未完とならぬ事をひたすら祈り、それ以上の祈りと渇望を胸に地の巻を待つ。生命有る限り描き続けて欲しい。私も生命有る限り読み続けるから。
2011/10/09
くりこ
ずっと柔術使いの熱い男達の戦いの話が続いていたのですっかり1冊目の冒頭の総合格闘技やら前田光世がどうとかいうのを忘れていましたが、なんとこの4冊をかけて前田光世がブラジルに渡り現地で柔道を伝えることになる下地を描いてたということで。この後地の巻の構想もあるということでなんとも壮大な…と恐れ入りました。 なんのために戦うのか、試合のための稽古ではなくて稽古のための試合など柔術に生涯を捧げた男達の話は最初から最後まで熱かったです。
2015/04/04
Syo
凄いねぇ お疲れ様です
2024/04/27
ntahima
柔道普及のため世界を廻ったコンデ・コマこと前田光世の半生を描くつもりで書き始めた「東天の獅子(天の巻)」。11年の歳月と2千ページを費やしながら まだ幼い前田光世が登場する場面で終わってしまった。まあ、面白いから最初の構想など どうでもいいが・・・それより4分の1世紀も連載が続いている「餓狼伝」と「獅子の門」を早く書き終えてほしい。噂ではこの後「東天の獅子(地の巻)」が始まるようだが、これは2020年代の楽しみに取っておこう。
2010/03/12
Dai(ダイ)
確かに著者がはじめに言った通りに面白い物語であった。しかし、内容としては嘉納流柔術とサブタイトルにあるが嘉納治五郎の物語りとは言えない。嘉納治五郎の突き詰めた話を読みたかったのでそこは残念であった。かといって主人公かくの西郷四郎の物語りかと言えばそうでもなく、少しとっちらかった話になってしまったようだ。著者の作品にはよくある話ではあるが。果たして地の巻は刊行されるのか?まぁ希望としては餓狼伝やキマイラに力を注ぎなんとか完結してもらいたいものである。
2024/04/25
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