結婚相手は抽選で
結婚相手は抽選で / 感想・レビュー
zero1
結婚て何だ?男女の本音や家族、家族のあり方など、極端な設定で社会と人の本質を浮き彫りにした作品。少子化対策で結婚適齢期の男女を抽選で選びお見合い。【3人断るとテロ撲滅隊に2年間派遣】という法案が国会で成立。晩婚化の本質は【未婚化】だ。少子化の本質は【少親化】だと養老孟司はある本で述べていた。それらはすべて【社会の多様化】を意味するが、男女の仲は不可解なもの。そして誰にでも事情がある。もしこんな法案があったら、偽装結婚(仮面夫婦)が大量発生するはず。登場人物たちの意外な結末は、いかにもこの作家らしい。
2020/02/07
ダイ@2019.11.2~一時休止
垣谷さんお得意のもしもシリーズ?。面白かった。でも実際にこんな法案あったら絶対悪用する人でるだろうから怖いよぉ~。
2016/03/03
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
少子化をテーマに荒唐無稽と思えるストーリーが展開されます。25~35歳までの男女に無作為抽出のお見合いを義務づけ、3回断ると戦争地域での労働を課すという法案が可決されたという設定。〈恋愛〉を政府が管理するなんてあり得ないと思うものの、日本では地域ぐるみで出会いの場をプロデュースする取り組みが行われているし、隣の韓国では〈独身税〉の導入が議論されています。スラップスティック+ほろ苦さのスパイス少々の味つけでさらっと読めましたが、いろんなフレーバーになり得るテーマだと思いました。
2014/11/16
パフちゃん@かのん変更
垣谷美雨さん3冊目。面白かった。「七十歳死亡法案、可決」とよく似た感じの架空の世界。うん、でもこんな感じなんだろうな。ウチの息子も結婚はしないなんて言っているが・・・こんな法案で無理やり見合いをさせられたらどうなるんだろうかと考えさせられる。一卵性母娘というか子離れできない母親の問題が出てきていましたが、私は子どもの邪魔はしませんよ。この中に出てきた中では嵐望が素敵。嵐望も龍彦もなんとなくうまく生きそうな終わり方でいいですね。
2014/04/01
のっち♬
晩婚少子化対策で『抽選見合い結婚法』が施行された日本。3回断ったらキツい軍役というルールが奈々と龍彦の駆け引きをスリリングにしており、好美らのメロドラマ展開といい著書の中でも抜きん出た推進力がある。本書はモテる・モテないの力関係を逆転させることで様々な偏見を克服してゆく成長ドラマであるが、「生き甲斐」を子孫に押しつける親世代との確執と解放も主要テーマ。過度な依存関係を互いに卒業する必要性を訴える意味でも、若者目線もいつも以上に入念に感じた。精一杯生きる彼女たちを温かく見送るような幕切れも秀逸で余韻が良い。
2022/04/12
感想・レビューをもっと見る