小説 星守る犬
小説 星守る犬 / 感想・レビュー
三代目 びあだいまおう
『星守る犬』犬が星を物欲しげに見続けている姿から、手に入らないものを求める人のことを表すそう。同名のコミックを原田マハさんが小説にしたそう。原田さんの愛犬は、彼女が作家として世に出ていくのを見届けて逝ってしまったそうで、犬への思い入れが人一倍深いのだろう。人に寄り添う犬の愛とさだめを描いた作品。些細を求め、でも届かぬか弱き私たちは、互いに心の支えたる『相棒』が必要なんだろう。犬はずっと人間の友であり家族!泣かせるテクニックを使わず、素直にストーリーを綴るため、涙に邪魔されずにしみじみと感動が残る!‼️🙇
2019/09/16
zero1
弔いと祈り。犬は匂いで人の状況を理解する。犬を家族とする人でなくても落涙する物語。箱に入った犬は拾われ家族三人と生活。しかし、家族はバラバラに。お父さんと車で旅に出た犬。そこからは厳しい現実の連続。短い中にこれだけの話を盛り込めるのは村上と原田の技量。おとうさんやハッピーは今の日本にどれだけ存在しているのか。家族の意味や犬猫を捨てること、殺処分を含めてもう一度考えたい。いや考えなければならない!得られない星を追い続けるのは、人か犬か?「旅猫リポート」(有川)と並ぶ、読む価値あり!の一冊。
2019/09/18
やま
小説 星守る犬 2011.06発行。字の大きさは…中(字が細い)。この物語は、福祉事務所の職員が交差点で電光看板のニュース「死後1年以上経過した男性の遺体と、その傍らに寄り添っていた死後3ケ月の犬の死体が発見された」というニュースを偶然に目撃したことから始まる。犬は、飼い主が亡くなった後も9ヶ月は、ずっと側に寄り添っていた事になる。愛犬ハッピーと狭心症の持病を持つ男が、妻と娘に見捨てられて旅に出る。ハッピーと男は、ずっと一緒に…。 最初から涙腺が緩みっぱなしでした。 原田マハさんの本は読むのは始めてです。
2020/02/14
れみ
林の中に停められた車の中から見つかった白骨化した男性と犬のお話。やっぱりマハさんの書くお話には毎回泣かされる。身元の分からない1人と1匹のことをニュースで知り仕事でも関わることになった奥津のエピソードにもぐっとくる。結果的に道連れのような形で死んだ犬に不憫を感じる人もいれば、それが彼らにとっての幸せだったのなら良いじゃないかという人もいる。感じ方が人それぞれに違うように幸せの形も違うのかもしれない。
2016/10/16
KAZOO
原作のコミック版も読んで、映画も見て年をとって涙腺が緩んだことを再認識させられた本でした。さらに原田マハさんによる小説化ということで読みました。映像化や絵では見られないので余計に犬の気持ちなどが想像されて涙腺が開きっぱなしになった感じでした。犬の視点からの本ですが、犬を買われていたこともある様でよく犬の気持ちが分かっている気がしました。
2016/10/31
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