大空のドロテII
大空のドロテII / 感想・レビュー
けい
予告通りに金貨を奪いに来たアルセーヌ・ルパンがドロテ、ジャンと出会う。果たしてこのルパンは本物なのかと含みを持たせながら。今巻のもう一つメインはジャンが生涯初のフライトへといった所。修道院が謎の組織によって襲撃された際に、登場人物を次々切替て時系列を巻き戻しながら書かれた部位があり、面白い書き方だなと思ったが、若干くどくもあった。さて次巻はいよいよ最終巻、どの様な結末となるのか。
2014/05/12
ぐうぐう
物語を創造する。瀬名秀明の小説は、いつもそのことを追及している。アルセーヌ・ルパンを描くこの作品でも、瀬名は物語を作ることの意味を、始終意識させているのだ。ルブランの原作を、ときには疑いながら、あるいは別のミステリ作家であるチェスタトンをわざわざ登場させることで、小説を書くこと、物語を綴ることの意味を考える。そして、物語を疑うことの先に瀬名は、物語とは信じるに値するものであることを、自身の綴る物語によって、明らかとさせる。
2013/11/21
ハルト
秘められた陰謀、ルパンの謎、メダルの謎、飛行機での少年少女の冒険活劇と、読みどころはたくさんあるのだけれど、それゆえに話運びにややごちゃつきがあり、がつんとまでは盛り上がらずで、少々もったいない感じがしました。けれど飛行機や技術的な部分の描写はくわしく、さすがでした。あとチェスタトンがよかった。次で見事、鮮やかなる終幕を迎えるのか。期待して待ちたいです。
2012/12/21
ジョン・太郎
Ⅰにひき続きⅡもよかった。調べたらこの作品自体がルプランへのオマージュだそうで、ルブラン作品の登場人物や、ルブラン自身も出てたりするので、ルパン作品を読んでるとなお楽しめそう。ルパンの「虎の牙」という話が同時進行してたりするようなので、機会があれば読んでみたい。どうしても主人公の二人を、頭の中で不思議の海のナディアとジャンにして読んでしまう。
2013/02/15
ひびキング
子供の頃に読んだ冒険小説を思い出させます。というより、子供に帰って読める正統な冒険小説か!主人公の二人が出てくるとよく観たアニメを想像しちゃうし、並行するルパンのストーリーも必要?謎解きも強引な感じですが。大人た達が登場すると物語は締まってくるし、飛行機に関するシーンは愛が感じられます。ニューポールは裏の主役ですね。間髪入れず最終巻へw
2013/02/20
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