拳に聞け!
拳に聞け! / 感想・レビュー
hiace9000
近著は社会派作品が続いていて、かつわたし自身がそれらから"塩田入り"していたせいでしょうか、本作の軽妙で詰めた間合いからのストレートな作風に、軽く出頭からジャブ打たれた気分なのです。単にボクシング題材のスポーツ勝利成功譚ではなく、元芸人で現胡散臭系の何でも屋・省吾の視点で進む物語も、他の登場人部達を絡めつつ作品のボディにフックを効かせてくれてます。近著に見られる、ズシリあるいはジワリと来る読み応えというよりか、構えを解いて軽く楽しませてもらえる作品。小腹が空いたときに摘む、たこ焼き風味の味わいはいかが?
2024/02/28
ダイ@2019.11.2~一時休止
ボクシングもの。なんで主人公がここを手伝うの?というのは置いておいて、笑いあり白熱の試合ありで楽しめた。
2017/11/16
ふじさん
「騙し絵の牙」「罪の声」「盤上のアルファ」と読んで来て、今回は4冊目。毎回、違った世界を楽しませてくれる。今回は、古びたボクシングジムが舞台。元芸人で今は便利屋の省吾は、ジムの貞次郎と息子の期待の星の勇気と出会い、勇気に自らの再生を懸けて夢を託すことになる。脇を固める人物も個性的で魅力いっぱい。軽妙なタッチで熱いドラマが綴られていく。様々な過去を持った登場人物が見せる意地やプライドに心が揺らされる。ボクシンを題材にした作品なので当然ではあるが、手に汗握るファイトシーンは迫力十分で読み応えあり。
2023/07/13
Tsuyoshi
芸人として挫折した便利屋の男が成り行きでボクシングジムの建て直しに関わっていく話。割りとベタな展開だったり主役であるボクサーの存在感が薄かったりするが、周囲の濃いキャラの面々が繰り出す軽快なやり取りやセンスあるツッコミなどに楽しませてもらった。
2018/07/12
R
ボクシングジム繁盛記。そんなホームドラマっぽい雰囲気で、コテコテの大阪下町、ボクシング関係者、様々なキャラクタがわちゃわちゃしながら進むのがとても楽しい。人情ものでもあるんだが、押し売りのような泣かせ展開でもなく、基本笑いがあって、いい加減なところがあってという人間味が凄いよかった。なんだかんだボクシングというロマンを味わえるような内容で、気づいたら応援してしまっているような読書になってとても楽しかった。
2023/03/08
感想・レビューをもっと見る