トライアンフ
トライアンフ / 感想・レビュー
そうたそ
★☆☆☆☆ 「スマドロ」に続く二作目。「スマドロ」はラストの意外性という意味では面白かったのだが、ストーリー性に乏しく物語としての核がなかった。それが本作でも全く改善されておらずがっかり。短くて読みやすいのだが、あっさり読めて記憶にも全く残らない読書で面白みが感じられなかった。幾人かの人物の視点から事件を描き、そこから真実が浮かび上がっていくという今ではそれほど珍しくもない趣向のミステリ。こういう構成の作品でいうと、他にも傑作は数多くあるし、読み終わって「だから何」という印象しか残らない一作。
2016/02/16
リッツ
表紙といい『あのグループの話?』とか思っちゃったけど、アニマル違いだった。時間を経ての誘拐事件の真相は?はだいたい予測がつくのは、まあこの短さだからだけど、タンタンと読み終わり。最悪の事態ではなかったのは良かったし、メデタシでもあるんだけど気持ちはちょっと盛り上がりそこねた感じです。
2021/09/22
糸巻
政治家の娘の誘拐と二十年前の男児の誘拐。二つの事件を背景に置きながら、関係者であろう五人の人物の告白形式で展開され、事件に隠された真実が明らかになる。告白形式とは言えど、インタビュー・メール・記者からの問い掛け・動画のライブ配信等バラエティーに富んでいて楽しめる。ただ事件の裏にある真実や動機がありきたりであっさりし過ぎている気がした。180頁ほどの短さなので仕方ないのかもしれないが…。ラストのサプライズパーティーの招待状が良い。この物語の一番のサプライズだった。
2018/07/23
ガミ
20年前に起こった少年の誘拐事件と現代の政治家の娘の誘拐事件の真相は…?かつて存在した伝説のバンド「トライアンフ」と絡めて5人の告白から真実が明かされていく長編ミステリーです。京大カンニング事件、号泣議員など今どきの言葉から小説の世界を身近に感じさせ、5人の告白を通してその世界にぐいぐいと引き込まれてしまいました。P144では「勝利」を意味する’triumph’と絡めて、ある人物の人柄を表現しています。この小説は各タイトルの英単語に辞書のように多くの意味が説明されていますが、その演出もある意味付箋ですね。
2016/04/01
よしりん
『スマドロ』の時も思ったけど読んでいて着かれたー(>_<) で結果“???”って感じだったし…合わないんだろうな。
2017/02/19
感想・レビューをもっと見る