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穴掘り

穴掘り

穴掘り

作家
本城雅人
出版社
双葉社
発売日
2019-08-21
ISBN
9784575242010
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穴掘り / 感想・レビュー

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モルク

記者物ではなく警察小説。警視庁のみに配置されている遺体なき殺人事件を捜査する「穴掘り」信楽刑事が主役であるが、部下だったり記者だったり様々な信楽と関わる人が主人公となっている6編。その中での「身分照会」は、癌で死期が迫っている元警視正が墓場まで持っていくはずの秘密。その真相は彼の悔恨を越え苦々しさを覚える。年月を経てやっと発掘された被害者。無念だっただろう、冷たかっただろう、寂しかっただろう、いろんな思いがめぐる。予想を上回る面白い作品だった。

2020/11/15

ゆみねこ

行方不明者のファイルを精査して事件の端緒を見つけ、殺人事件を炙り出す。まさに穴を掘る男・信楽征一郎。遺体なき殺人事件、中々読み応えがありました。信楽・森内のコンビで長編を読んでみたい。

2019/09/10

タイ子

警察小説のちょっと違う方向から事件を描いた作品。「穴掘り」と呼ばれる警視庁のみ配置された遺体亡き殺人事件を捜査する信楽刑事とその部下森内刑事。何故に穴掘りなのか、別件逮捕の容疑者に余罪を吐かせて未だ発見されてない遺体を見つける。各章で起こる事件はそれぞれ異なるのは当然だが、登場する人物たちが弁護士、元警察関係者、新聞記者だったりするのが面白い。表紙の通りの風貌で刑事の矜持と事件への執念を一途に追い求める信楽刑事のカッコ良さがまだ読みたいと思ってしまうこれまでにない作品。

2020/01/11

itica

事件の容疑者や逮捕者と行方不明者のあるかないかの小さな接点から、遺体なき殺人事件を解決へと導く、「穴掘り」と呼ばれる警察部署の担当刑事を主人公にした短編集。一番印象に残ったのは「身分照会」だ。死を目前にした元警視正の悔恨と理不尽な事件の全容に、言いようのないくやしさを覚えた。地道で根気のいる「穴掘り」にスポットを当てたのがよかった。

2019/12/01

ナミのママ

本城雅人さんの新刊は警察モノでした。主人公は遺体なき殺人事件を捜査して30年になる信楽刑事。なかなかの偏屈者のようです。彼の下に配属された若手刑事、記者、同僚、色々な視点から書かれた連作短編。6話の事件を通して信楽刑事の人となりが浮かびあがってきました。もっと知りたいなと思ったところで終わってしまい残念。続編も読んでみたいです。

2019/09/23

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