KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

犬がいた季節

犬がいた季節

犬がいた季節

作家
伊吹有喜
出版社
双葉社
発売日
2020-10-14
ISBN
9784575243253
amazonで購入する Kindle版を購入する

犬がいた季節 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

さてさて

18歳の青春を駆け抜け一歩ずつ大人になって行く高校生を見続けたコーシローの物語は、コーシローを大切に思い続けた優花が大人の階段を一つずつのぼっていく物語でもありました。そして、そんな優花が大人になってそこに見たもの、感じたもの。それは、時代が移り変わっても決して変わることのない、”あの時代”を駆け抜けた優花の思いの先にあるものでした。そして、まさかの幸福感が待つその結末に、冷たい涙が温かく変わる瞬間を感じる物語。ああ、いいなあこの作品、ただただそう感じました。作品の中に、18歳の自分を確かに見つけました!

2021/04/03

starbro

伊吹 有喜、三作目です。本書は、八高犬コーシロー連作短編集の佳作でした。直木賞を獲るほどの勢いはありませんが、平成前半の風俗史、懐かしく温かい物語でした。オススメは、第四話『スカーレットの夏』-平成9年度卒業生 平成9(1997)年4月〜平成10(1998)年3月です。 https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-24325-3.html

2020/12/17

zero1

人はいつか死ぬ。でも生きている限り思い出は永遠。高校は通過点だが忘れられぬ場所。人がクロスすれば繋がりが出来ドラマが生まれる。進学校で飼うことになったコーシロー。恋愛、進学、介護に家族の死。擬人化だけなら描けない立体感は見事。名セリフ多数(後述)。セナや震災、ノストラダムスに流行した曲など【日本版フォレスト・ガンプ】のクロニクル感も見逃せない。読書人は現実が残酷だからこそ本書のような世界に自分を重ねる。その余韻に深く共感した。本屋大賞21年3位は納得。今年ベスト5に入る静かに泣ける秀作。読んで損なし。

2022/06/30

ウッディ

三重の進学校・八稜高校に迷い込んだ一匹の犬、生徒達の尽力で学校で飼うことになったコーシロー。恋や友情、進路に悩む生徒たちを見つめるコーシローの眼差しは優しく、巣立っていく彼らを見送るしかない寂しさを湛えている。セナが年間チャンプになった鈴鹿GP、昭和、平成のヒット曲や懐かしい出来事をスパイスに描かれた青春のひとコマが眩しく、切なかった。それぞれの物語がつながり、創立記念日に集う彼らの今に、画家になる夢をかなえた光司郎、教師として戻ってきた優花、当時叶わなかった二人の恋愛に胸が熱くなった。面白かったです。

2021/03/21

うっちー

振り返ると、大人と子供の中間である高校時代が一番、懐かしい気がします

2021/02/15

感想・レビューをもっと見る