夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)
夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス) / 感想・レビュー
mitei
原爆について直接落とされたシーンはなかったが、後に残された人。後遺症に悩まされる人など色んなヒロシマの様子がよく分かった。
2017/05/27
海猫
静かな怒りと淡い悲しみと。表題作がシンプルなだけに鋭利に突き刺さる。桜の国の方は少し回りくどいのだが著者の心情からするとどうしても遠回りをせざるを得ないのかもしれない。淡々とした日常描写が実に良い味わいなだけになおさら伝わるヒロシマという事実の重さ。時節を意識したわけではないけれど最近、戦争と平凡に暮らしていたはずの人々を描いた小説や映画に触れる機会が多い。そこからいろいろと思いを馳せることもあるし、さらにはこの漫画を読んだことで何かがまた心に積み重なった気がする。
2014/08/15
へくとぱすかる
とある書店のオープン日に買ったのがこれ。「三丁目の夕日」はこれから上向きになっていくが、ほぼ同時代を描きながら、ベクトルは逆向きである。あの「できごと」から10年経って、何気ない日常が進んでいたのに……。10年後にしのびよる悲しみを描いた作品はそう多くないように思う。静かな毎日が背景なだけに、「夕凪の街」は、ひときわ悲しい。そして時代をおいて、二つの続編に続く。今年は70年が過ぎた年だが、当時の傷で、未だに苦しんでいる人が存在しているということを思えば、決してこの時代を忘れてはいけないと思うのです。
2015/08/21
馨
思ってた以上にどんよりしました。 戦争が終わってもなお、亡くなり続けていた広島の方々の苦しみを思うと胸が痛いです。
2014/08/31
yoshida
初めて読んだ、こうの史代氏の作品です。ヒロシマ物は避けてましたが胸にじわじわと来る良書です。昭和30年代の広島と、現代の東京を軸に話が進みます。優しい絵柄。原爆で生き残れた皆実の胸に残る罪悪感。拭えたと思ったら悲しい現実。また、被爆二世への差別意識。無駄なコマは無し。繰り返し読むと色々な発見があります。そして私にとって泣ける本でもあります。
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