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カラー愛蔵版「坊っちゃん」の時代

カラー愛蔵版「坊っちゃん」の時代

カラー愛蔵版「坊っちゃん」の時代

作家
関川夏央
谷口ジロー
出版社
双葉社
発売日
2010-12-15
ISBN
9784575302769
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カラー愛蔵版「坊っちゃん」の時代 / 感想・レビュー

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マリリン

イタリア・フランス・スペイン・中国でも翻訳されたというこの作品は、夏目漱石のひととなりや「坊ちゃん」の創作ノートのような感もあり、色彩豊かで丁重な絵画(漫画)や背景に登場する人物や当時の時代背景等が大変興味深い。ホトトギスに作品を連載しはじめたのが明治37年以月。夏目は酒癖が悪くその武勇伝が面白い。今の時代では大変な事になったと思うが、よき時代だったと思う。ラフカディオ・ハーンが仕事を失い夏目が代わりにその職を得た事や、ハーンが人ぎらいであった事、生い立ちや晩年の事など本書を読み始め初めて知った。→続く

2020/11/16

yyrn

明治時代、日本は様々な外来語に漢字をあてて制度や社会生活に取り入れていったが「プライバシー」にはとうとう適当な漢字をあてることができなかったとあとがきで関川夏央が書いているように、石やレンガ造りの堅牢な西欧の住まいとは大きく異なり、木と紙で出来ている、ましてや低い生垣と縁側が必ずあった日本家屋からはそのような発想が生まれてこなかったのだろうなと、舞台劇のようなこのマンガを読んで強く納得した。西欧を嫌悪しながらも西欧を学ばざるを得ない明治人の葛藤が伝わる本だった。続きがあるようなのでもっと読んでみよう。

2019/01/13

剛腕伝説

夏目漱石とそれを取り巻く作家達のノンフィクション風フィクション。森鴎外が、石川啄木が、樋口一葉が、島崎藤村が、小泉八雲が、平塚らいてうが、絡み合って物語を紡ぐ。 坊っちゃん・創作秘話やモデルの選定過程が楽しい。 【文学を絵にしたら】これ以外考えられない程、文学的な漫画。それにしても谷口ジローの画は圧巻。

2022/03/17

ねこ

すごく良かったです。「…所詮 坊っちゃんは勝てんのだ 時代というものに敗北するのだ」…くぅ、かっこいい。何でもかんでも西欧を真似ていたあの頃。日本は本来の日本らしさを捨てて必死に世界に追いつこうと躍起になっていたあの頃。あの頃に生きていたら、何を思い何を感じていたのだろう。坊っちゃんも三四郎も吾輩は猫であるもまた読みたくなりました。

2014/07/01

たいきち

図書館。なんだかマンガの描き方というか技法のようなものに目がいくのは、最近、谷口ジローの特集ばかり読んでしまったせいなんでしょうね。中身をなんとなく素直に楽しめなかった。でも夏目漱石の時代背景が、戦争で当たり前のように死が近いからか、今より人の命が軽く感じられ、だからこそ金のあるなしより未来より今を懸命に生きている人達の強い感じが伝わってきました。

2022/02/23

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