ヒトに問う
ヒトに問う / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
現代に生きる我々は、根源の火を熾すこと、食料を作ること、住むこど、着ること、それらを金に代行させ、自らが本来体内に持つエネルギーを直接用いるわずらわしさ、しんどさを避け、そこから逃れることを便利と云った(6頁)。自然には進歩がない。自然の営みに右肩上がりはない。あるのは循環のみ(10頁)。想定とは、一定状況や条件を、想像によって定めることを云う(17頁)。
2016/03/19
けんとまん1007
中で何度もご自分に問いを発せられていた「人ではなく、あえてヒトとしたこと」。ここに、根源的な問いのスタートがある。東日本大震災後の政治家・官僚・企業経営者たちの姿・立ち位置の醜さが批判されている。それだけでなく、自分たち自身の生き方にも、その思いは拡がっている。この本が書かれてから、さらに時間が経過していて、記憶の風化ということが、色濃くなってきている。原発の廃棄物の後始末自体が、見切り発車のままの状態であることは、そもそも、どういうことなのか。人である前にヒトであれ・・深い思いがある。
2016/04/09
唯誠
科学が万能であると断じるのは、やはり神話であり傲慢ではないか?と問う。 『自由?それは人類が滅びても、なお守らねばならないものであるのか?進歩?それは人類の滅亡と引きかえても、なお続けねばならないものであるのか?学問?それは人類を破局に追いやっても、なお学ばねばならないものであるのか?文化?それは人類を及ぼしても、なお維持せねばならないものであるのか?』 行いを問われる文章の数々。いま正に起きている現状に通じることをたくさん問い説き、ヒトが忘れてしまってこと、忘れてはいけないことに気づかされる一冊。
2018/07/26
鏡也
とある本に名前が出ていたので読んでみました。ただそれだけ。
2016/09/22
メタボン
☆☆☆★ 痛烈な文明批判。私たちの暮らしのあり方について、根源的に見直すことを問う。時計の針を戻すことはできないが、少しでも自然に近い暮らし方をすることが、未来のヒトのためになる、私たちの努めなのであろう。
2014/08/13
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