今宵は誰と─小説の中の女たち─
今宵は誰と─小説の中の女たち─ / 感想・レビュー
keroppi
自分が好きな女性と文学を組み合わせたという漫画。文学を読み、そこに登場する女性と夢の中で、妄想を繰り広げる。これがしっかり文学紹介になっているし、ひとつの文学の楽しみ方にもなっている。取り上げられている文学作品を読んでみたくなってくる。
2023/04/29
HANA
署名本入手。『砂の女』『瓶詰地獄』『眼球譚』『芋虫』『夢鬼』『ミザリー』…文学作品の紹介は数多あれど、登場する女性という観点から各作品を紹介しているのは珍しいのではないか。作品紹介とそれに絡む夢という構成になってるんだけど、後半の夢はどんな作品でも女性がカラッと明るいのが特徴。著者の好みや性癖が透けて見えそうだけど、よく考えたらこの人の場合ずっとこうだった…。あとそれによって作品の淫靡さが際立つ場合もありそうで。あと紹介されている作品どれが気に入るか表明すると、各個人の性癖がバレそうで怖いんだけど…。
2019/11/06
キク
漫画好きには「月光の囁き」、本好きには「本棚探偵シリーズ」で有名な喜国雅彦。小説の女性を漫画で紹介している。安部「砂の女」、川端「眠れる美女」、谷崎「痴人の愛」、乱歩「芋虫」、バタイユ「眼球譚」等。なんというか、喜国なのでかなりフェチに寄ったセレクトだけど、まあ確かに名作をコミカルに簡潔に漫画で紹介してくれるので、ブックガイドとして普通に良作。そういえば村上龍は谷崎を読んで「自分は変態なのか悩んでたけど、谷崎も女性の足が好きだったと知って安心した」と言ってたなぁ。同じようなお悩みを抱えた方にもお勧めです。
2023/02/08
ぐうぐう
好きなものを描くと、その好きに溺れてしまい、ひとりよがりな作品になりがちである。しかし、好きなものをふたつ組み合わせると、良い意味で予定調和が崩れ、なんとも魅力的な作品が生まれる。女性と文学、喜国雅彦が好きなものをふたつミックスして描く『今宵は誰と』は、小説の中の女性達と妄想で戯れる男の話である。安部公房の『砂の女』から始まり、川端の『眠れる美女』に三島の『潮騒』等の名作、乱歩の『芋虫』や夢野久作『瓶詰地獄』のようなミステリ、(つづく)
2019/07/19
akihiko810/アカウント移行中
古本漫画。読書家になりはじめたサラリーマンが、文学作品の中に登場する女性たちを紹介する。印象度B 喜国なので基本はギャグテイストだが、文学作品の紹介はきっちりとしている。わりかし有名な作品ばかりだが、読んだことあるのは太宰の「女生徒」、田山の「布団」くらいかな。バタイユの「眼球譚」読んでみたくなった
2020/06/11
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