谷口ジローコレクション10 不機嫌亭漱石
谷口ジローコレクション10 不機嫌亭漱石 / 感想・レビュー
ぐうぐう
谷口ジローコレクションで再読する『不機嫌亭漱石』。明治43年8月から10月にかけて漱石は、療養のために伊豆修善寺の菊屋旅館に滞在する。漱石が大吐血するのは8月24日のことだ。約30分に渡る危篤状態を、しかし漱石は覚えていない。彼の実感では、血を吐き「つぎの瞬間」洗面器に溜まった大量の血を見たのだが、事実は違う。「つぎの瞬間」は、実に30分もあり、言わばその間、漱石は一度死んだのだ。本人に自覚のない死の30分を関川夏央と谷口ジローは、思い出の人々との邂逅として描く。(つづく)
2022/03/13
剛腕伝説
強迫神経症と胃潰瘍を患っていた夏目漱石は、甘党で食いしん坊なため糖尿まで患っていた。療養中の修善寺で大量の血を吐き30分ほど死んだという。 シリーズ最終巻で、漱石を取り巻く関係者が、故人を含め、入り乱れて登場する構成。まるで混沌とした夢を見ているような構成。 関川夏央と谷口ジローの黄金コンビ最後の作品かな?
2023/12/20
chuji
久喜市立中央図書館の本。2022年3月初版。初出「WEEKLY漫画アクション」1996年4月9日号~11が5日号、単行本1997年7月、文庫版2003年2月、新装版2014年10月。図書館の新刊コーナーにあったので借りました。久しぶりに漫画を読みました。連続物の第五部完結編でした。
2022/09/04
ほしいも
不勉強でそんなに歴史にも明るくないし登場する文豪たちの著作もほとんど読んだことはないのだけれど、 明治とは天秤が大きく揺れた時代であり、ここから昭和に繋がっていくことを実感する。 そしてなにより今現在が大きく天秤が揺れているような時代に思えてならずなんともいえない読後感が残った。
2022/07/14
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