老い方がわからない
「老い方がわからない」のおすすめレビュー
『死に方がわからない』著者の次のテーマは「老い方」。健やかな老後を迎えるために、多様な切り口から「老い」と向き合うハウツー本
『老い方がわからない』(門賀美央子/双葉社) 配偶者や子どもがいない単身者がキレイに人生を閉じる方法を綴った、文筆家・門賀美央子氏によるエッセイ集『死に方がわからない』。読者からの喜びの声や「いつ死んでも安心」という手応えを得て、生きることに集中する心の余裕を得たという著者が選んだ次のテーマは、「老い方」だ。 『老い方がわからない』(門賀美央子/双葉社)は、50代を迎えた著者が、ひとり暮らしの「ボッチ」が、人生100年時代において健やかに老後を生きる方法を追求したエッセイ。「会社員、既婚、子どもあり」を前提とした日本の社会保障や、単身高齢者への支援が行き届かない現状などの問題を提示しつつ、それらの解決への道筋や、筆者の導いた答えを伝えている。 本書の魅力は、健やかな老後を迎えるための準備や、金銭や住居など生活面の対策、また「老い」とはそもそも何なのか?といった多様な切り口で、「老い方」に向き合っていること。アガサ・クリスティの名作に登場する老女探偵、ミス・ジェーン・マープルの輝かしい生き様や、文豪・永井荷風の晩年のセルフ・ネグレクトから学ぶという文系的な…
2024/11/21
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