黄色い蜃気楼 (双葉文庫 ふ 7-1)
黄色い蜃気楼 (双葉文庫 ふ 7-1) / 感想・レビュー
しろ
☆8 とてもハードで読み応え抜群。そのうえ遭遇する人々それぞれのキャラクターが立っていて、演劇やコミックのようなエンターテインメント性もある。題材自体が重くて、主人公と対立主人公の境遇や想いも心にくるものがある。エンタメ性の高いハードボイルドサバイバルアクションで、ハラハラドキドキさせる素晴らしい作品。サバイバル脱出劇×復讐追走劇。完成度高し。
2015/03/06
まめこ
★★☆☆☆機密書類を運搬中に飛行機が墜落、数名の生存者とともに砂漠をゆく鶴見浩二。彼の後を追う複数の刺客。待ち受ける悲劇感!迫り来る緊迫感!が全然足りない!アパルトヘイト、倫理観の崩壊とか興味深い設定ばかりなだけに残念。いい人すぎる鶴見浩二とチェリーではアクの強さが足りないのかな?いつ2人の悲劇が交錯するかドキドキしてたのに(笑)。読みたいのはもっと暑苦しい船戸本!
2019/03/16
アルプスの空♪
ハードだった・・・
2010/10/23
Katsuto Yoshinaga
「そういつらは銃を持っているだろう。しかし、そんなものはどうってことはない。おれには猛毒を塗った矢がある。かならず復讐は行われるだろう」暴虐の限りを尽くす先進国に対してサン族の若者は復讐を誓う。刊行時以来の再読となる本書で痺れた台詞はこれだ。カラハリ砂漠をボツワナからナミビアへ横断する脱出と追跡の物語は、二人の日本人硬派とSWAPOとUNITAの叛史、それぞれの相剋をベースに紡がれる。大船戸作品の中では佳作の位置付けだろうが、これでも十分面白い。それに主要登場人物の一部が生き残る点が興味深い。
2019/08/15
デルタアイ
物語自体は分かりやすい 追うもの、追われるもの 登場人物もさほど多くなく無駄な設定がなく数々の血みどろ舟渡作品の名作を経て だいぶ洗練された感じがする 本来であればこうであった(もしくはこうであってほしい)日本人像と 現代を生きる甘ちゃん丸出しの日本人の対比が面白い本作だったな ☆8.3
2020/06/23
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