匣の中の失楽 (双葉文庫 た 22-1)
匣の中の失楽 (双葉文庫 た 22-1) / 感想・レビュー
さっとる◎
取り繕うことも難しいので正直に書きますが、久しぶりにツライ読書でした(笑)。辛さの種類は違うけど「イニシエーション・ラブ」以来の辛さ(笑)。第四の奇書「匣の中の失楽」。読み切った自分にお疲れ様と。この構造とか好きなんですけどね。現実と虚構が入り雑じり、匣の中にまた匣また匣な奇妙な感覚、ラストのふわ~っとなる感じ。傑作ではあるのだろうけど虚構に虚構で登場人物が誰が誰やら、「我輩」「小生」って何やねんと突っ込む一人称で漸く把握。何はともあれ、奇書全てこれにて完了!
2015/08/28
karatte
再読だが、最初に買ったときは巻末の付録部分しか読んでなかったんで、本編は遥か昔の講談社ノベルス版以来となる。忘れてる部分のほうが多いのは仕方ないとして、どうしても思い出せなかった消失トリックの種明かしが、まさか本編でも解明されていなかったとは……。初読時の目眩く眩暈感よりも薄暗い青春の閉塞感を強く覚えたのは、自分が齢を重ねたからではなく、単に物語の構造を理解してしまっている〈お手つき〉によるものだろう。取り敢えず講談社文庫の新装版は読んでおきたいところ。
2018/03/04
みっつ
四大奇書の1作。他の奇書からの強い影響を感じさせる。そもそも、これが処女作とは奇跡すぎる。結局、なにが現実だったのか…永遠に楽しめそう。巻末には綾辻行人との対談、物凄いメンバーによる各種評論、未公開の創作ノートを収録した決定版的な1冊。
2009/12/31
ホームズ
わかりにくい・・・。4大ミステリの中で1番わかりにくかったかも・・・。登場人物たちのキャラクターもちょっとなじみにくい感じで。基本的に作者の竹本健治が好きではないので・・・。もっとわかりやすいミステリが好きですね(笑)巻末の資料とかは良かったと思います(笑)
2009/06/14
れもん
やっと解放された・・・。そんな気持ち。まさに「奇書」だ。”現実”とはなんだろうか。これは1度読んだだけで満足できるものではない。2度読んだからといって理解できるものでもない。何度も読み返したところで消化できそうにもない。それでも読み返したいと思う。あぁ、妙な気分・・・。
2010/11/07
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