とっても不幸な幸運 (双葉文庫 は 18-1)
とっても不幸な幸運 (双葉文庫 は 18-1) / 感想・レビュー
ハイランド
「しゃばけ」シリーズの作者が描くハードボイルド・ファンタジー。その名も「酒場」という風変わりなバーに夜な夜な集まる一癖も二癖もありそうな男達。酒場を仕切るの料理上手で強面のマスター。マスターの義理の娘のり子が持ち込んだ謎の缶を開けると、とんでもない騒動が……。女性が想像する男の世界なんだろうか。読みやすいしそれなりに楽しめたんだが、ハードボイルドはもっと男達に影がなきゃね。缶の起こす事件も缶自体の謎もなんだか中途半端。別ジャンルのフュージョンって難しい。やっぱり作者は時代小説の方が似合ってる気がするのだ。
2015/06/24
mocha
時代物でない畠中さんは初読み。強面マスターとひと癖ある常連客達の「酒場」。そこに持ち込まれた「とっても不幸な幸運」という名の缶詰をめぐるファンタジックな6話。すぐに殴り合いのケンカが始まることには首をかしげるが、各話とも畠中さんらしいハートウォーミングなまとめかたにほっとする。解説の吉田伸子さんのキャスティングは坂口憲二さんだったけど、私は阿部寛さんで♪
2016/01/19
はらぺこ
少しファンタジーが入ったミステリー。 開けると不思議な事が起こる『とっても不幸な幸運』という名前の缶。店長・小牧洋介の義理の娘・のり子が見た母親の姿は結局どういう事やったんやろ?もう1回読んだら分かるんかなぁ。洋介とのり子の母親との話が無かったので続編を書いて欲しい。
2013/08/09
風里
とっても不幸な幸運という100均の缶をめぐる短編集。 それぞれの抱える過去や問題が缶によって現され、店長によって解き明かされていく。 心のつかえが取れると本当に楽になるから、あんな破天荒な店長でも常連が集まるのだろう。
2013/11/12
エンブレムT
「とっても不幸な幸運」と書かれた面白グッズの缶。それを開けるたびに巻き起こる不思議な騒動を描いた6つの連作短編集。喧嘩っ早くちょっとひねくれているけれど、人情家で頼り甲斐のある店長が切り盛りする『酒場』に集う人々の物語。畠中作品を読むと、どうしても『しゃばけ』と比べてしまう。今作は、佐助が子煩悩なパパというオプションを付け、バーのマスターになっているって感じ。こんな風に思われちゃうのって、作者にとっては不幸なことだよね。でも、また他の作品も読んでみようって思えたから、これもまた「とっても不幸な幸運」(笑)
2011/11/22
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