浄夜 (双葉文庫 は 6-4)
浄夜 (双葉文庫 は 6-4) / 感想・レビュー
James Hayashi
タイトルからは想像もできない内容。サゾマゾやアナルセックスなど読み手を選ぶが、小説の描き方のレクチャーなどもあり大変面白かった。登場人物も少なく、力腕編集員の桐島と、新人作家の宮島が章ごとにストーリーを展開。2部に入り二人が出会い「浄夜」という小説を仕上げていくが、グロいな〜。こういう趣味はないが花村萬月らしい文章で堪能した。
2014/07/06
ミサイルボーイ
綺麗事抜きでとても動物的でいて美しい生き様を見せてくれる小説だと思います。欲と感情を全開で互いにぶつけ合う関係がとても心地いいです。題も素敵ですね。このタッチの花村先生は個人的に大好きです。
2017/02/18
Naoki Tanaka
1年に1度は花村萬月が読みたくなります。 そして今回も期待を裏切らないドギツい描写が! しかし、この作者は高校に出ていないため小説家としてデビューした際に国語の教科書を買って勉強し直したため、内容は過激ですが文章はとても綺麗です。 また、人の心情を五感で表すのが上手く特に嗅覚を使った描写がとても上手いと思います。 今回の小説は主人公が複数?いて、かつ現実と虚構が入り乱れて、どちらが現実が分からない書き方をしていてとても面白いと思いました。
2014/01/14
かさかさ
汚な性的描写があり、性的嗜好が合わないと読むのがつらいかなと思う。なのにタイトルは浄夜で、このセンスが秀逸だと思う。とてもよく出来た小説で、小説を趣味で書いたりしている人には習うところがあるかと思う。
2013/03/24
Katsuto Yoshinaga
白石一文氏の「この胸に深々と…」と似ているような印象を受け、これまで私が読んだ萬月氏の作品群とは趣が異なり、若干戸惑う。リーダビリティに優れた作家なので、なんとか読み通せたが、個人的にはがっかりした一作。作家・編集者・文壇クラブのおねえちゃん・作家志望者で、繰り広げる文士劇(文壇小説というのか?)といったていが、まず好みではない。作中作のような『舎人の舌』は、萬月氏ならではの作品なだけに残念。
2016/03/04
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