傍聞き (双葉文庫)
傍聞き (双葉文庫) / 感想・レビュー
遥かなる想い
第2回日本推理作家協会賞 短編部門受賞。 事件に関わった「人」を 題材に人間を骨太に描く。 ひどく乾いた文体がよい。 登場人物の心の呟きが ダイレクトに読者に届く ような筆力が物語を 引き締めている。 表題作は、事件と家族を うまく絡ませたプロットだった。
2015/02/21
射手座の天使あきちゃん
「狙いすました」って感じの展開と結末に「おぉー!!」でした (^_^)v しかもストーリーに無駄な贅肉は一切なしのさっぱり味、体脂肪率5%(笑) 言うことなし! (^_^)/
2012/08/05
再び読書
聞き慣れない言葉がタイトルのミステリと言うより、人間模様を鋭くしかしさりげなく描写した秀作。タイトルの意味合いが印象的で、尚且つ優しく深い。文体は優しく読みやすく、中身は実は深く、最近読書を再開したら才能溢れる作家が多くいて、楽しく思う。この著者もぼくの中のこれからの気になる作家にリストアップしてしまいました。
2012/10/15
サム・ミイラ
再読。消防士や刑事、救急隊員など色々な職種の人々が織り成す四編のオムニバス短編集。印象に残っていたのはやはり表題作の「傍聞き」。横山秀夫や佐方シリーズと似た雰囲気が好きだ。他の作品もそれぞれ味があり中でも消防士の話にはゾクッとさせられた。この感覚はあの「教場」に通ずるものだと思う。それにしてもこれほど面白いのに殆ど忘れていた。でも再読には格好の作品だと云うことで自分を納得させた次第。お恥ずかしい(笑)
2015/10/28
佐々陽太朗(K.Tsubota)
長岡弘樹氏は「STORY BOX」連載の『初任』を読んで注目していた作家。表題作『傍聞き』も素晴らしかったが、私のお気に入りは『迷い箱』です。どちらのお話も謎解きの楽しみと驚きだけでなく、その謎に人情がにじみ出ています。単なる謎解きゲームではなく、謎解きの先に人間が見えてくるといえばいいのでしょうか。ミステリー小説はこうでなくてはいけません。ブラボー!!
2012/04/12
感想・レビューをもっと見る