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結婚相手は抽選で (双葉文庫 か 36-5)

結婚相手は抽選で (双葉文庫 か 36-5)

結婚相手は抽選で (双葉文庫 か 36-5)

作家
垣谷美雨
出版社
双葉社
発売日
2014-06-12
ISBN
9784575516845
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結婚相手は抽選で (双葉文庫 か 36-5) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

前提が虚構であるだけに、『老後の資金がありません』などと比べると深刻度は薄い。したがって、前半はやや低調な感も否めない。ただ、後半からはいとも軽やかな語りが畳みかけるようにプロットを推進させてゆく。読者もまた発想の奇想天外さに、しだいに馴染んでこれを受け入れてゆく仕掛けだ。登場人物たちのステレオタイプも、ここではむしろ欠点とはならずに演劇における役どころのように機能している。最後のシーンがなんともまた気が利いているのである。「笑い」(時には苦くもある)の効用を最大限に活かした小説。

2020/12/01

ミカママ

タイトルを聞き真っ先に思い出したのが、かつて信者同士で合同結婚式を挙げさせ、話題を振りまいた某新興宗教だったが、そちらとは無関係だった(笑)こちらのほうは、晩婚化&少子化を問題視した政府が…という内容だったが、いいんじゃないの?今の世の中、男女が知り合うのは、職場を除けばネット(出会い系)というケースも多いんだろうし。それを政府が取り持ってくれるなら大いに結構。作中のモテない男子の記述が楽しかった。ラストは綺麗にまとめすぎた感強かったけれど。

2021/03/17

さてさて

『晩婚化』というひと言では語れないその結果論に至る様々な生き方を見ることができたこの作品。『見合いというものは、なんと難しいものだろう』という『見合い』の難しさを改めて知ることになる主人公達。『相手と周辺との関係が一切見えない。そんな中で、人間性を少しずつ垣間見る機会を重ねて行くとしても、相手を理解するまでにはかなりの時間がかかる』と気づく主人公達の困惑を深刻になりすぎに、ある意味コミカルに小気味良く描いていくこの作品。一朝一夕には解決し得ない『少子化』問題に、興味深い視点を提供していただいた作品でした。

2021/08/09

Yunemo

まず、「70歳死亡法」と「抽選見合い結婚法」どちらが早く施行されたのかな、なんてことを一人想い。高齢者対策と少子化対策の究極の選択、よくよく考えて作品に仕上げてますよね。でも冷静に考えると今の世相を反映させてます(2010年出版)。ここ何年か、男の草食化・オタク族の増加、人との会話が不得意人種の急増。これらの時代背景にあって見合いの難しさを実感します。特に最初から一対一の出会いだと相手の性格も魅力もわかりにくいですよね。登場人物に悪人はいないのだけど、想う理想像と現実のギャップとの戸惑い感に気持動きます。

2018/11/18

相田うえお

★★★☆☆ 芸能界とかまったく異なる業界から政治家になる方がいますが、もし、垣谷先生が政界に行かれたら抽選見合い法と七十歳死亡法、独身税などなど笑い事じゃなくなるかもしれませんね。よくぞここまで凄まじい法案を考えついたものですね。しっかり子供を作ったら早くあの世に行ってくれ!じゃなきゃ税金払え!みたいな?こんなパターンだとそのうち法人税ならぬ阿呆人税とか重量税も車だけじゃなく人にも掛かったりして?こんな無茶苦茶なことが制定されたら当方は国外に脱出だ!で、テレビでお馴染みの[こんな所に日本人]にでまーす!

2016/10/28

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