ディーセント・ワーク・ガーディアン (双葉文庫)
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ディーセント・ワーク・ガーディアン (双葉文庫) / 感想・レビュー
みかん🍊
ディーセント(真っ当な)仕事が出来るよう働く労働基準監督員、そのお仕事小説でもありミステリーを絡めた興味深い小説ではあるが、間をおいて読んでいた為か、堅苦しく感じなかなか進まなく退屈かもと思っていたが最終章で一気にストーリーが動く、労働災害、長時間残業、会社の為にとくびにならないようにと我慢を強いられる労働者、業績を上げるために無知が故に労働基準法を守らない経営者、それらを真っ当に仕事が出来るように監視、指導する労働基準監督員,適切な仕事が人生を成り立たせ豊かにし社会を回す、仕事は土台である。
2017/03/29
papako
セールで気になって労働基準監督官の三村が、『まっとうな』労働を守るため奮闘する。そして労働者たちの無さを、友人の刑事清田と協力して捜査。『まっとうな』労働、とても大切だと感じられたのは、よかった。三村が息子に伝えた『信じること、疑うこと』と言う言葉もよかった。しかし、最終話の砂子虹大にまつわる騒動は、なんだかなー。それに奥さんとの決着もつかないままのラストに、なんだかなー。途中までは興味深かったのに、後味悪い読書でした。残念。
2020/03/25
dr2006
「署」とつく機関は警察、消防、税務等があるが労働基準監督署もその一つだ。本作はそこに勤める労働基準監督官が主人公で、お仕事小説の中でも珍しいと思った。労働に関する重要な法規である労働基準法や労働安全衛生法の解説本が、沢村凛さんの手により読み易いエンタメ小説になっている。しかも、小説らしく人物造形もしっかりしていてストーリーになっているから、労働に関する諸問題や労使の立場、法の解釈がすぅと頭に入ってきて勉強になった。仕事をする一人として読んで良かったと思う。労基法等の触りを知りたい人にもお薦めできる。
2017/03/03
coco夏ko10角
労働基準監督官が主人公というのが珍しいし、労基法や安衛法がからんだミステリもあったりでなかなか面白かった。ただ家庭の問題がそのままでスッキリできなかったのが残念。
2015/12/19
タルシル📖ヨムノスキー
Decent=適正な、妥当な。本書のタイトルにあるDecent_Workは物語の中では「真っ当な仕事」と表現されている。この物語は労働基準監督官という小説としては珍しいというか地味な仕事を取り上げたミステリー。全6編の短編集で、主人公があれこれ悩みながら企業や個人事業主の不正を暴いていくのだが、最終話だけどうにも納得がいかないというか、話を広げた割には本人が直接関与しないところで事件は解決するし、ある意味仕事より大切な奥さんとの問題が手付かずのまま話が終わってしまう。面白いし、為になる物語なのに残念。
2022/11/06
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