図書室のキリギリス (双葉文庫)
図書室のキリギリス (双葉文庫) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
学校図書館の司書が、不当に不安定な雇用だったとは、案外知られていない。日本の文化度の底が知れる一例なのだが、それでも懸命に仕事にとりくむ人々はいる。これはそんな世界に飛び込んだ一女性の、ハートウォーミングで、少しミステリな出来事を描く話。本にまつわる「事件」もおもしろいけど、ラストでの決断シーンに、たくましさを感じる。そう、これは成長の物語でもあったのです。
2017/07/11
しんごろ
高校の図書室の司書になり、ちょっと特殊能力を持った主人公が生徒達と本を通してまつわるお話!この作品は、実在する本が出てくるし、でてくるでてくる本が、ついつい読みたくなるんだなあ(笑)自分の中では隠れた名作!!続編でないかなあ(゚_゚)クラシックをBGMに再読したいね(^_^)いつまでも本を通して広がっていく世界であってほしい(^_-)
2015/10/30
スズ
物に宿った想いを感じ取る事ができるバツイチ女性の詩織は、高校の学校司書として働くことになり、本に宿った様々な想いと出会い、多くの生徒達と触れ合っていく生活を始める事に。司書として働き始めた詩織が、生徒達に面白い作品を知って貰うために様々な工夫をしていたのが良かった。生徒達が本の感想、疑問に思った事、良かった部分を話し合うイベントを催すのはとても良いと感じ、作品に対する理解や他者との感じ方の違いを学ぶ事ができると感じた。司書の人達が、利用者が利用しやすい図書館作りをしてくれている事に感謝したくなりました。
2016/10/17
machi☺︎︎゛
夫が失踪して職探しをしていた詩織。タイミングよく紹介された仕事、高校の図書室の司書。とりあえずという気持ちで始めた仕事だったが奥深い司書という仕事にやりがいを感じ始める詩織。物に集中して触れると残留思念が分かるという特技を持った詩織がそれを生かして人とのつながりを持っていく。既存の本とかも出てきて楽しく読めた。司書さんっていい仕事だなー!!
2020/04/23
おしゃべりメガネ
ハードカバーで読んで以来、五年半ぶりの再読です。カメラマンのご主人が理由もわからぬまま、ある日突然いなくなり、結局そのままバツイチとなった「詩織」は友人のすすめで高校の図書室で司書として働くことに。そんな図書室で生徒や先生達と出会い、またそんな彼らから色んな作品と出会うきっかけもあり、様々な問題などを解決していきます。最初は'なんちゃって'な感じでやり始めた仕事も、どんどんやる気になっていき、次第にやりがいを覚えるように。そんな彼女のこれからの道を歩き始める姿と読書を通じるふれあいがステキな一冊でした。
2020/01/15
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