ばんちゃんがいた (双葉文庫)
ばんちゃんがいた (双葉文庫) / 感想・レビュー
かおりん
BANG!BANG!BANG!の改題、文庫化だった。何だか読んだことあると思った。前回読んだときはいまいちのめり込めなかったけど、登場人物の心理描写と癖のある各々の心のうちややり取りにヒリヒリさせられる。自分から見た目と、他人からの見方は違っていて、自己中心的な所は少なからず自分にも当てはまっていて考えさせられた。解説がまた見事。自意識や承認欲求が厄介なほう、厄介なほうへと引きずり込もうとする。いろんな思いを昇華しながら大人になっていくんだなぁと改めて思った。
2020/07/14
メルル
いじめとネットの噂。そして事故。ばんちゃんの親友太一の物語「あいつと俺」。ばんちゃんが好きだった女の子梢の十年後の物語「トン骨とジュリアン」。「あいつと俺」を読んだ時にあまり感じなかったばんちゃんの存在が「トン骨とジュリアン」を読んだ後から圧倒的な存在感を放った。そこには、ばんちゃんがいた。ライラの冒険から生み出したダイモンルール。自分の心を守る。とても大切なことだと思う。ばんちゃんに相談すれば優しさと温かさに包まれるような気がする。
2017/04/14
coco夏ko10角
大晦日の夜に死んだ親友のばんちゃん。『あいつと俺』より『トン骨とジュリアン』の方がばんちゃんの「人」が見えた気がする。読了前と後で表紙の印象が。解説に奥田由希子さん。 単行本タイトル『BANG! BANG! BANG!』
2017/12/02
タルシル📖ヨムノスキー
2011年刊行の単行本『BANG! BANG! BANG!』を改題し文庫化。中編2編。共通するのは「ばんちゃん」という男子が不慮の事故で亡くなったこと。前半の「あいつと俺」はばんちゃんの死をきっかけに同級生とほとんど話をしなくなった三沢太一。後半の「トン骨とジュリアン」はその事件から10年後、ばんちゃんが当時憧れていた同級生・山丘梢の物語。自意識過剰で他人の気持ちを慮れないのは思春期特有の症状かと思ったら、SNSの普及が影響しているのか大人の世界でも。悪口のルールや本当の味方の見つけ方を教えてくれる物語。
2024/06/19
KAN
とてもおもしろかった。でも内容は少し重い。前半と10年後の後半のギャップがなかなか考えさせられる
2017/12/28
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