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二千七百の夏と冬(上) (双葉文庫)

二千七百の夏と冬(上) (双葉文庫)

二千七百の夏と冬(上) (双葉文庫)

作家
荻原浩
出版社
双葉社
発売日
2017-06-15
ISBN
9784575520064
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二千七百の夏と冬(上) (双葉文庫) / 感想・レビュー

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ちょろこ

古代縄文時代へ…の一冊。2011年、ダム工事の現場で発見された縄文人と弥生人の二体の人骨。この二人はどんな時を過ごしていたのか…壮大な時を巻き戻すかのように描かれていく物語。縄文、弥生時代=土偶、土器ぐらいしか思い浮かばない自分には新鮮な世界への入り口。何を思い、どんな時を刻んでいたのか、縄文人の少年ウルクの成長と共にその時代を暮らしを追うのが楽しい。ミミナガ、クムゥ、ヌー…言葉を解読するのもまた楽しい。神を崇め奉る時代をまざまざと感じ、新しい地へと足を踏み出したウルクと共に下巻へ。

2023/04/11

あきぽん

2700年前の日本。狩りをして暮らす縄文人の少年ウルクは、弥生人の少女と出会い、ムラに稲を持ち帰るために旅立つ…。森の匂い、風の匂い、獣の匂い、死の匂いが漂ってくる本。現代人と知性も感性も変わらないが、はるかに過酷で濃密な生を生きる彼ら。これはファンタジーなのか時代小説なのか?縄文・弥生時代に少しでも興味のある人は是非。

2018/11/17

相田うえお

★★★☆☆20040【二千七百の夏と冬(上) (荻原 浩さん)】現代と古い時代の2ステージ構成。古い時代って戦国時代?いやいや、室町?いやいや、鎌倉?いやいや、えーと、縄文時代!わお〜ぅ!本作品内固有名詞、イー とか カァー とか ヌー とか、区別つかねぇ〜!それはまだ序の口で、アゥオラス とか、カンジェツチィ とか カゥワイワ とか、まともに発音出来ねぇ〜!右見ても左見てもカタカナばかりで分からねぇ〜!でも、そこは荻原さん作品、頭ヒッチャカメッチャカで理解できなくても面白く読めちゃうのが凄い!下巻へ!

2020/04/11

あも

新聞記者の香椰は工事現場から出土した古人骨の取材に訪れ、二千七百年前の縄文人の少年の骨を見る。その骨は渡来系弥生人の少女の骨と手を握り合っていた。この記者のパートが合間に挟まるが、メインは骨の持ち主である縄文時代の少年ウルクの物語。死んだ父のせいで勇気ナシの子と呼ばれながら、成長していくウルク。狩猟採集生活への憧れをかき立てられるが、上巻では、狩りの様子、迷信や掟、海の民との交易…といった世界観描写に筆が割かれている。時折、先の展開への種は撒かれるが、強く惹きつけられる程ではない。物語が動き始め、下巻へ。

2018/08/13

ぷう蔵

いやはや縄文時代の小説を時代物と呼んでいいものか、ここまで時代を遡った時代物も初めてである。SFでファンタジーで、ラブストーリーでもある。下巻を読み終えたときどんな印象が一番残るのか楽しみである。さて、縄文時代。なぜ人は太古、考古などを知りたくなるのか?知ったからといって今を生きる我々の生活が変わるわけでもない。けれど知りたくなってしまう…、かく言う私も若かりし頃、野尻湖でナウマンゾウやオオツノシカ、野尻湖人の化石を求めて発掘に参加していた。人って自分のルーツを知りたくなる遺伝子が組み込まれているのか?

2017/10/12

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