犯人に告ぐ(2)(上) 闇の蜃気楼 (双葉文庫)
犯人に告ぐ(2)(上) 闇の蜃気楼 (双葉文庫) / 感想・レビュー
しんたろー
前作からおよそ半年後、振り込め詐欺事件で幕を開ける本作は犯人側が色濃く描かれていて「お、今回は少しテイストを変えてきたな」と思わせる出だし…巻島を始めとする警察側は殆どのメンバーが健在で嬉しいし、犯人側の知樹&健春の兄弟と犯罪計画を練る男・淡野、3人のキャラが上手に振り分けられているのが良い。世相に人生を翻弄されて屈折した知樹には親近感を持てるし、淡野の得体の知れなさも不気味で面白い。「詐欺だけなのかな?」と余計な心配をしたが、巧みに誘拐へスライドし、その手口の巧妙さに真似したくなった(笑)下巻も楽しみ♬
2021/05/05
nobby
シリーズ第2弾。半年前に世間を賑わした〔バッドマン〕に代わり今回対峙するのは重ねて残されたメッセージ「R.I.P(安らかに眠れ)」から〔リップマン〕。何とも冷静沈着な振舞いをみせる様は圧巻ではないものの不気味…振り込め詐欺の成功テクニックや誘拐事件の失敗のカギを読まされるのはちょっと退屈…それでも老舗洋菓子メーカー〔ミナト堂〕をターゲットに絞っての展開を、犯人・被害者・警察それぞれに追うのが面白い!それにしても〔大日本誘拐団〕という名乗りはどうなんだ!?(笑)徐々に綻び見え始めた計画を気にしながら下巻へ♬
2021/08/27
イアン
警察と犯人の攻防が手に汗握る「犯人に告ぐ」シリーズ第2弾。就職に失敗し振り込め詐欺グループの一員として鬱屈した日々を送っていた友樹は、天才詐欺師・淡野の指南で因縁の企業を相手に前例のない誘拐を企てるが…。被害者家族の心理を突いた緻密な犯行計画は見事というほかなく、実際にこの方法なら身代金強奪に成功するのではないかと思わせるリアリティがある。果たして友樹も震えて眠る夜を過ごすことになるのか。心のどこかで犯人側に肩入れしつつ、巻島が足柄に飛ばされるのも見たくないという矛盾した気持ちを抱えながら下巻へ進みます。
2022/10/04
小説を最初に書いた人にありがとう
約10年前に読んだ「犯人に告ぐ」の続編。めちゃくちゃ面白かった記憶があり2も手に取った。面白くなってきたところで下巻へ。
2018/06/05
ケイ
シリーズの3が出ているのを知り、2を読み直すことにする。シリーズ最初に関してはよく覚えており、ハラハラしながら読み進み、「今夜は震えて眠れ」の台詞にドキドキしたことなど詳細に記憶にあるが、このシリーズ2はすっかり忘れていた。振り込め詐欺だったのか。友樹らがそれだけで終わらず、誘拐をビジネスにしようとすることに対し、「やめておけばいいのに」と心でつぶやきながら、忘れてしまった結末まで読み急ぐ。
2023/08/19
感想・レビューをもっと見る