分かれ道ノストラダムス (双葉文庫)
分かれ道ノストラダムス (双葉文庫) / 感想・レビュー
さてさて
1999年7月に、『”空から恐怖の大王が降りて”きて、人類は滅亡』するとされた『ノストラダムスの大予言』。そんな預言者の名前を書名に冠したこの作品では『不安に駆り立てられた人々』が入信した『アンチ・アンゴルモア』という新興宗教が不気味に顔を覗かせる中にミステリーな物語が展開していました。1999年という時代感を上手く物語に表現したこの作品。そんな物語の中に主人公・浅葱を中心とした高校生たちの十代の青春を見るこの作品。浅葱たちが下していく決断の数々のその先に、確かに開かれていく未来を見た、そんな作品でした。
2023/06/02
ゆかーん
「もしコロナじゃなかったら...」そう考えてしまう昨今。こんな時代だからこそ共感する部分が多かった一冊。舞台はノストラダムスの大予言に恐怖する1999年。大切な友達を突然失い、過去を変えたいと考える主人公の女子高生。そんな彼女に、7月で地球が終わると信じているカルト教団の魔の手が襲いかかります。SF、ミステリー 、青春、様々な要素が加わってドキドキワクワクする展開に一気読み。私も当時同じく高校生だったので、すごく親近感が芽生えました。過去は変えられないけど、未来は選択できると信じて今を生きたいと思います。
2021/05/05
TAKA
ノストラダムスの大予言ありましたね~そんなことも。著者にしては以外な青春ミステリーでした。この手の話に宗教団体が絡むのはよくあることで、それに対峙する高校生たちという縮図が面白くもありスリリングでもあったかな。
2024/10/03
ピロ麻呂
オーブランの少女、戦場のコックたち、ベルリンは晴れているか…全部おもしろかったので本作も期待してたけど、正直残念(^_^;)平行世界を匂わすほのぼの青春SF→カルト教団が登場し殺人事件発生→ミステリー要素も詰め込みつつ、カルト教団から追い掛けられる…ごちゃまぜの展開でイマイチな結末でした。ノストラダムスの予言は20年前か~地球滅亡の色々なシナリオを想像したよなぁ。懐かしかったなぁ。
2020/03/12
hnzwd
1999年夏。ノストラダムスの予言に書かれた時期が迫る日本を舞台に、死んでしまった幼なじみの死の原因を回想する、、というとっかかりから、後半にかけての展開が大胆。オーブランとか戦場のコックたちを書いた作者からは想像もつかない作風でした。作者の多才振りを感じます。
2019/12/28
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