唐沢家の四本の百合 (双葉文庫)
唐沢家の四本の百合 (双葉文庫) / 感想・レビュー
きょん
95年の作品。小池さんらしい雪で閉ざされた別荘地が舞台。登場人物が少ない密室劇。女4人の感情のぶつかり合いと歪んだ恋愛感情。悪女を描かせると小池さんはやはりピカ一だと思う。
2021/01/22
momi
事故で夫を失った未亡人が語る…百合の咲き誇る「唐沢家」でおきた出来ごと…。静かに語られているのに…その静かさが逆に怖く…ざわざわと落ち着かない気持ちになる。 義父が愛した山百合…。 雪で閉ざされた山奥の別荘で…不穏な空気が流れ始め…濃厚で親密な関係が崩壊していく…。繰り返される愛の言葉…愛してるって言葉に疑問をもつ…。 匂いだつような濃密な関係がそうさせて悲劇をうんでしまったのか…。雰囲気で読ませる大人のサスペンスです!
2020/09/30
coolgang1957
小池真理子さんは、ずーっと前に何かを読んだはず。直木賞受賞作かもやけど、それ以来かなぁ🤔やっぱりちょっと苦手やねんな🤨この本も変わった家庭環境で複雑な恋愛感情を出してるから、そういうとこがオッチャンには合わんのでしょう😓最後はもっとどんでん返しがあるかと思ったけどなぁ😅
2020/10/12
なっち
1995年に中公文庫より刊行されたものを新装版として双葉社より刊行。まだ読んでいない昔の作品だったので購入。小池ワールド満載といったところです。誰からも愛される義父と唐沢家に嫁いだ嫁3人。義父の再婚相手の美しい連れ子。このメンツで何か起こらないわけがない!非常に楽しめました。
2020/09/23
ぐうぐう
雪に閉ざされた別荘、そこに届く謎の手紙、そして殺人事件。ミステリを盛り上げる材料がご丁寧に配置されているはずが、小池真理子はステレオタイプの推理小説から離れようとする。犯人探しが目的ではなく、あくまで心の奥底にある風景を見ようと分け入る行為こそが小池にとって小説を書く最大の目的なのだ。ここで描かれるインモラルは、あまりに重く暗く、ミステリ、あるいはサスペンス小説という枠組み内に収めるにはバランスを欠き、ぶっちゃけ歪だ。それは小池も重々承知なのだろう。(つづく)
2022/03/22
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