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SHELTER/CAGE 囚人と看守の輪舞曲 (双葉文庫 お 44-03)

SHELTER/CAGE 囚人と看守の輪舞曲 (双葉文庫 お 44-03)

SHELTER/CAGE 囚人と看守の輪舞曲 (双葉文庫 お 44-03)

作家
織守きょうや
出版社
双葉社
発売日
2023-03-15
ISBN
9784575526509
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SHELTER/CAGE 囚人と看守の輪舞曲 (双葉文庫 お 44-03) / 感想・レビュー

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パトラッシュ

被害者遺族であると同時に復讐の加害者でもある囚人と、自分を守ってくれた加害者家族の女性看守。重い過去を背負った2人が出会った時、罪を犯した者と見張る者との輪舞曲が動き出す。理性でわかっていても感情で法を犯してしまう人の弱さが刑務所であらわになる経験を重ねて心が通じ合った彼らが、自分の心に正直になる最終頁が深いカタルシスをもたらす。また途中で登場する若き日の高塚弁護士にとって、この刑務所での経験が法より人を優先する実践教育の場となった。いつかこの3人が再会し、本当の正義とは何かを確かめる物語を読んでみたい。

2023/06/25

タイ子

民営刑務所が舞台、そこで働く看守と受刑者の関係を描いた作品。刑務所とは避難所なのか檻なのか。それがタイトルになっている。とはいえ、何らかの罪を犯して懲役刑になったからここにいるわけで何かを抱えていることは違いない。その何かがそれぞれに少しづつ明らかになっていく。受刑者だけではなく、看守も過去を抱えて彼らと向き合っている。高塚弁護士が初登場、彼が再審請求するために向き合う受刑者がとんでもなくワル。その事件解決までの展開がミステリになっていていい。受刑者、看守の抱えるものは違うが人間同士のドラマは面白い。

2023/04/19

sayuri

民営刑務所が舞台だが、荒々しさは感じられず、むしろ静けさを伴いながら物語は進んでいく。五話収録の連作短編は各話ごとに視点が変化する。新人の女性刑務官・河合凪と復讐殺人を犯した囚人・阿久津真哉の二人を中心に、事件に関わった者達の心情が丁寧な心理描写で描かれる。被害者は加害者になり、新たな被害者を生む。負の連鎖を断ち切る事の難しさを痛感する。少年法で守られ、罪悪感を持たない少年や、家庭内暴力を繰り返す輩に怒りが込み上げた。文中に何度も登場する「後悔してますか」の言葉が印象的。看守と囚人達の思いが胸に迫る一冊。

2023/06/08

Nyah

民営刑務所の新人刑務官の河合凪は受刑者らしくない126番阿久津に興味を持つ。阿久津も聞いたら名前を答えた凪に驚く。‥北田と彼女だけが答えたから。そして「人を殺すのも人で、殺さない人とは違う事情があっただけだから」/ 所内リンチ、受刑者に面会に来る記者、裁判傍聴した女、手紙を書く宮木、別荘地に出没する熊のような赤崎、赤崎の弁護を依頼された高崎(あの木村&高崎の👏)、被害者家族と多くの登場人物の視点で進む群像劇。罰として収監され、罪を悔いても反省なくとも刑期満了すればシャバに出る。中にいる人たちのキモチ。

2023/07/25

坂城 弥生

看守、囚人、弁護士…それぞれにドラマがあった。

2023/04/13

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