哀しみに寄り添う 伊集院静傑作短編集 (双葉文庫 い 54-06)
哀しみに寄り添う 伊集院静傑作短編集 (双葉文庫 い 54-06) / 感想・レビュー
りんだりん
伴侶や兄弟など大切な人を亡くした人を描いた短編集。哀しみに押しつぶされそうになっていても、そこには新たな発見や小さな喜びがある。日頃忙しくしているとなかなか気付かないことにふと気づかせてくれる場面に出会う。それは亡くした人を思い出す出来事やモノや風景に接したとき。故人を思い出し、もしかしたらあんなことを伝えたかったのかな?こういう風に考えたほうがいいのかな?なんて思いを巡らせる。誰もがつらい別れを経験する。今はつらいかもしれないけれどまた人は歩き出す。そんな気持ちにもなれる作品。★3
2023/06/12
Tatuyuki Suzuki
色々な悲しみがあると読んでて感じた。
2024/02/04
チバ
著者の小説を読むのは2冊目であまり触れてこなかった作家だった。少し脚本っぽいなという感想を持った。少し古いと感じたからか、短編だったからか感情移入がしにくくあまり良さが分からなかった。でも哀しみとはそういうものだとも思う。本当に哀しみの淵にいる場合、このような温度感の世界がとても心に染み渡り、読み終えてすごく助けられたとか救われたとかではないが一人ではないと思えるのではないか。そういう小説だった。
2023/06/09
堀井由佳
短編集。大切な人と別れた時、関わった人たちはそれぞれ同じ哀しみを感じるとは限らない。 そんなことをこの本は思い出させてくれた。
2023/11/26
ありす
伊集院静さんは初めて。この本を手にした翌日、訃報を知り驚いた。解説に「初期の作品集から採用されたアンソロジー」とあるから当然なのかもしれないが、文章や空気に時代を感じてしまった。あ、渡辺淳一…。「バラの木」とか「えくぼ」が、ストーリー的にはいいなと思ったけど、いかんせん女性の描かれ方が…うーーーん。時代の価値観の差と言ってしまえばそれまでだと思うけど、自分ではガッツリ昭和人間だと思っているのに、いつの間にか生きてる今の影響を受けて、気づかぬうちにアップデートされるんだな。不思議な感覚を味わった。
2023/11/26
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