能面殺人事件 日本推理作家協会賞受賞作全集 (4)
能面殺人事件 日本推理作家協会賞受賞作全集 (4) / 感想・レビュー
hit4papa
素封家で発生した連続殺人事件の謎を、名探偵の推理が解き明かす本格ミステリです。ドロドロの人間関係、狂気に取りつかれた家人、密室殺人、曰く因縁ありの不吉な能面、探偵と探偵助手という如何にもな設定。担当検事の過去の悲恋話や、探偵戦意喪失の途中交代など、横道にそれたかに見せてきっちり最後は収束させてくれます。真犯人は意外や意外ですが、アンフェアぎりぎりのところで踏みとどまった感がありますね。昭和二十年代の作品なので、科学捜査の観点では隔世の感が否めません。どんでん返し、さらにもう一度は好みです。【推協賞】
2019/03/14
kobibun
犯人当ての要素はやや薄かったけど、面白かった。この年代の小説の雰囲気が大好きです。
2013/05/15
氷沼
人に貸し出すため再読。 内容はほぼ覚えていたため内容に関しての感想は省くが、いつ、幾度読んでも唸らせられる作品だと思った。 トリックそのものよりもプロットの妙が存分に味わえる傑作。
2019/01/09
タマちゃん
高木彬光の代表作の一つ?わりと有名だよね。結構長いので、疲れたが横溝正史を意識した、本格的?探偵小説といえるだろう。密室トリックや電話の謎など情熱と創意にあふれている。能面というのが、いかにも不気味で怪しい雰囲気を醸し出している。自ら(高木彬光)を素人探偵として作中に入れるなど、当時としては大胆な発想だったと思う。
2011/02/03
カーゾン
M:春陽堂文庫で読了した高木彬光初作品。能面がしっかりトリックと連関しています。戦後間もなくの著作だから当時としては「大傑作」だったんだろうな。犯人も意外な人だったし。 但し皆さんも書いているように「アクロイド」「カナリア~」「グリーン家~」「僧正~」を読んでから読んでね。 出版当時はこことかミステリの祭典のような情報提供出来る場がないから、読む前にからくりや犯人名まで知らされちゃうと読む気が萎えるので。〔私は当時全て読了していたので事なきをえました〕
1971/08/01
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