日本推理作家協会賞受賞作全集 55 (双葉文庫 た 20-1)
日本推理作家協会賞受賞作全集 55 (双葉文庫 た 20-1) / 感想・レビュー
カノープス
誰も知らない葛飾北斎。美術ミステリ、歴史ミステリ、コンゲーム、フーダニット、と盛りだくさんである。写楽、北斎…対照的な活動期間の二大浮世絵師。三部作構想の二作目であり、『写楽』を凌ぐ興奮を読む者に与える。殺人事件の部分は大きな驚きもなく最終盤に駆け足で解決まで展開する印象。読みどころはなんといっても北斎その人の謎を徹底的に追い込んだ点。これが無類の面白さを誇っている。構想によると、次は広重。はっきり言って、すぐに取りかかりたいくらい本作には魅了された。
2024/09/07
つちのこ
図書館本。「写楽殺人事件」つながりで1987年頃読了。
FK
「写楽」につづく第二作。こちらのほうがずいぶんと読みやすくなっている。内容についてはどこまでどうなのか? 例えば「北斎隠密説」。眉につばつけて読むしかない。このまま授業で紹介するのはむずかしいだろう。もう少し勉強してみないとだまされそう。いよいよ第三作「広重」へ。
2006/07/08
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