隣りの不安、目前の恐怖-日本推理作家協会賞受賞作家 傑作短編集(3) (双葉文庫)
隣りの不安、目前の恐怖-日本推理作家協会賞受賞作家 傑作短編集(3) (双葉文庫) / 感想・レビュー
KAZOO
このシリーズの3巻目で、有馬頼義から宮部みゆきまで6人の作家の作品が収められています。とくに江戸川乱歩の「陰獣」が過半を占めています。これは何回か読んでいますし、宮部、折原の作品も読んだことがありました。有馬、石沢の作品は短いものですが楽しめました。
2017/07/06
HANA
ミステリアンソロジー。どの作品も日常の中にふとある陥穽を、余す所なく描いたものばかりで満足。その手法も青春の暗黒を描いた陰鬱なものからSFや奇妙な味と、どれも各人の味が良く出た作品群だと思う。ただ某氏等は味が知れ渡っているせいか、警戒して読むのでオチが最初からわかってしまったけど。内容的にはやはり乱歩は別格、やはり「陰獣」は何度読んでも尽くせぬ魅力があるなあ。あと「本格」は収録されていなかったんだけど、やはり日常の落とし穴がテーマって事は人間関係を中心とするからかな。こういうサスペンスも面白く読めるけど。
2017/01/22
Yu。
隣家の人妻に淡い想いを寄せる少年の儚く哀しい偏執物語 有馬頼義「空家の少年」。あちらに目を向けさせつつの‥という騙し技が魅力 石沢英太郎「その犬の名はリリー」。二転三転していく展開に手汗握る 江戸川乱歩「陰獣」。土俵際からの逆転技がお見事!折原一「耳すます部屋」。不運な男が更に転落していくブラックな苦味に乾杯 鈴木輝一郎「あなたのためを思って」。災難転じて希薄気味だった家族に絆再び 宮部みゆき「さよなら、キリハラさん」。といった個性溢れる六編のアンソロジー‥ なかでも初読の「空家の少年」は特に印象深い。
2019/06/06
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
空家の少年 有馬頼義/その犬の名はリリー 石沢英太郎/陰獣 江戸川乱歩/耳すます部屋 折原一/あなたのためを思って 鈴木輝一郎/さよなら、キリハラさん 宮部みゆき 解説:山前譲 それぞれいかにもの作品。たしかに不穏な気配を感じる。
2021/08/28
ひゅうひゅう
アンソロジーだけど本の大半が乱歩。乱歩は昔よく読んだのに、かなり久しぶりに読んだ。昔っぽい独特の雰囲気だけどなかなか面白かった。全体的に期待したほどの恐怖や怖さは感じなかった。
2017/04/07
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