うき世櫛 (双葉文庫)
うき世櫛 (双葉文庫) / 感想・レビュー
papako
『ひやかし』が良かったのでこちらを。天保の時代、親と死に別れた武士の子である結は、ご法度の女髪結の弟子として拾われた。厳しい時代に必死に生きる女たち。そんな女の味方である女髪結の師匠と弟子。師匠のお夕さんの気風の良さはいいし、面白くなりそうな要素ばかりなのに、なんかいまいちでした。真面目で四角い性格の結。きちんと親に育てられた子なんだろうなと思うのですが、子供らしい正論にひやひや。お奉行の遠山様もうまく活きてなくて、ただ出したかっただけ?ちょっと残念。
2021/12/19
万葉語り
昨今の自粛三昧が天保の世の民の暮らしと重なり、いつの世も最初に割を食うのは、毎日をまじめに生きている庶民なのだと思った。15歳の結ちゃんが両親を亡くし、奉公先を追い出されて首を括ろうとしたとき助けてくれたお夕さんに弟子入りして成長していく物語。みんな頑張れと温かい気持ちになった。2020-087
2020/05/10
星群
初読み作家さん。お師匠さんで、髪結いの練習をする結ちゃんの姿が健気に見えて、この本を手に取る。「天保の改革」等、当時の時代背景が細かく書かれていて、悉く楽しみを禁止されたり、生活を制限された人々の生き辛さが、想像しやすくて読みやすかった。「恩は着るもので着せるものじゃない」このお師匠さんの一言に痺れた。
2021/03/10
むつこ
顔に傷を持つ女髪結い師の弟子になるヒロイン・結は不器用でなかなか上達しない娘。出てくる女性はみんな気が強くて気持ちいいほどはっきりモノを言う。質素倹約の時代、まさか女の髪結いまで法度とは知らなかった。
2020/02/28
ホシナーたかはし
タイトルに惹かれて購入、嗚呼、良かった!時代劇にて、女性の髪結いが登場していたような・・・?女髪結いの夕、弟子の結、彼女らの客だったり馴染みだったりの、三者三様の考え方が、どれが正解でも間違いでもないところが、時代小説では珍しいかも。全体的にタイムリーなネタだなぁ。続編熱望!
2020/04/01
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