固いおとうふ (双葉文庫 な 12-13)
固いおとうふ (双葉文庫 な 12-13) / 感想・レビュー
kinkin
らも氏相変わらずのエッセイ集。いつも思うのは氏はもう亡くなっただけれどまだどこかに篭って書いているような気になる。「教養」とはつまるところ自分ひとりでも時間が潰せるということでこれからの時間「遊ぶ技術」をもっているかということでもあるそうだ。メモ。あと東海林さだお氏も「丸かじり」シリーズのファンということで座右座左座前座後の書でもあることを知った。他山田風太郎「甲賀忍法帖」のこと、酒、クスリ、バンド・劇団のこと、自分のこと、人のこと。
2018/01/03
さきん
1952年から2004年の著者の人生で1997年と晩年に近い。早死にしてしまったのは、お酒、ドラッグ、不摂生な生活が祟ったようだ。エッセイの中でも時折その不摂生さが感じられた。1997年というと消費税が増税されて、バブルの残り香も綺麗に失せた年、出版業界の市場規模もピークを過ぎたくらいで急速に電子媒体が進化してくる時期だ。2018年だったら絶対に出版できないほど、内容がだらだらしていて、ある意味こんな内容でも出版できた贅沢な時代だったんだなと感じた。
2018/03/18
とんかつラバー
1話が3〜4ページなのに無駄が全くなく面白い話が次から次へと押し寄せてくる。らもさんについてはそんなに知らなかったが、酒をめちゃ飲んでたのは知っていた。酒以外にも薬もやっていてよくこの時点で生きていたと感心する。そしてこの人が今は亡くなっていないんだと思うと生きていた頃にもっと作品を読んでおけば良かったと後悔。自分の死に方の予言や葬式の希望にもセンスがありすぎ。
2023/09/29
やまねっと
おそらく30代後半から40代前半にかけてのエッセイ集。 個人的にはリリパの話が嬉しい。やはり酒飲み話は面白く読んだ。死ぬときの話とかも書かれているが、案外当たらずもがなといったところか。
2020/08/13
倉敷川清流
中島らもさんのエッセイ集です。日常のささやかなことから舞台の裏話まで、興味深く読みました。文章を読んでいる、というよりは、おしゃべりを聞いているような感覚です。読んでいるうちに、不器用ならもさんの背中が見え隠れしているような気になりました。らもさんが亡くなってからもう10年も経つなんて、信じられません。最後のエッセイ「わが葬儀」の内容が胸に沁みます。
2014/06/08
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