本棚探偵の回想 (双葉文庫 き 15-2)
本棚探偵の回想 (双葉文庫 き 15-2) / 感想・レビュー
KAZOO
喜国さんの古本に関するエッセイの2冊目です。イラストも描かれるために時たま著書に収められている、コミックなどが楽しいものがあります。探偵小説のトレーディングカードを作ってそれをカードホルダーに収集するなど浪のマニアブルではない話など読んでいても楽しくなります。「本棚探偵の童心」というエッセイも楽しめました。
2016/01/20
へくとぱすかる
「ああっ、そうだったのか!」……角田喜久雄の「底無沼」生原稿をめぐる謎が、とうとう解決。確かにそれなら、なぜそんな原稿が存在するのか、納得のいく理由になります。ミステリ本をめぐる爆笑エッセイの中で、唯一その一節だけが、本当の謎解きでした。そういうことってあるんですね。原稿をめぐる事実は、小説の中身よりもずっとミステリアスです。さて今回で三冊の文庫を読み切ったので、あとは最終巻の文庫化を待つばかり。「漫才師に芝居はできるが、役者に漫才はできない」の言葉が印象的でした。笑わせるのは大変なんですね。
2014/09/21
Yuki
やはり今回も楽しい。5万握りしめて本を買いに行ったり、角田喜久雄は「かくた」じゃなくて「つのだ」だ!と、古書店のか行に収まってるのをた行に直してあげたり、埴谷雄高が「う」のところにささってるのを見て「植じゃないぞ」と突っ込んだり、足フェチとして魅力的な足の出てくる作品でのアンソロジーを妄想したり、胆嚢炎(胆石)繋がりで有栖川有栖氏と「月長石の会」を結成してたり(笑)。まんまと「月長石」を読みたくなって悔しい。そして前巻の生原稿の謎の答えは時代を感じるなるほど感。
2018/08/14
ホークス
何度も噴き出して家族に気味悪がられた。一人ボケツッコミの波状攻撃が鮮やかで、やはり喜国さんは天才だ。しかも本好きを激しく刺激する内容ばかり。マイアンソロジーを作る「編まなきゃ死ねない」はホントに憧れる。本の表紙をコレクション化する「誰かトレカを」は思い付いても誰もやらない企画。古本趣味の温床である個人的記憶を追及する「夏がくれば思い出す」等々、一流芸人の繰り出すネタを安心して楽しむ心地。しかも時々泣かせる。例えば、小さな個人書店にあった生活感に寄せる哀惜の念と麗しき思い出。明日書店に行きたくなる本。
2016/05/15
ユズル
シリーズ2作目。よりディープに、『わかる者だけついてこい』感…(((^^;)いや私、古書のことはわかりませんが、要所要所で行われる、この人の挑戦モノが好きで♪今回は神保町の古書店で必ず1冊買うとか、資金5万円持って新刊本屋さんでやはり1冊ずつ買っていくとか。裕福なら私もやりたいぞ~♪そして、とある書評家の本だらけの家…これはすごいです。私なんぞ、ぺーぺーもいいとこだわ…
2014/11/29
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