木皿食堂(3)-お布団はタイムマシーン (双葉文庫)
木皿食堂(3)-お布団はタイムマシーン (双葉文庫) / 感想・レビュー
白玉あずき
普段TVをみない生活が長かったので、「すいか」も「野ブタ~」も知らず、著者も存じ上げずにおりました。今になっての出会い、ありがたや。なかなかこだわりが強くて、要領よくは生きられないお人柄(妻)と思いましたが、嫌みにならない人間観察に感心してます。ご主人の介護の苦労が苦労ではなく、その生活の中にも幸せを見つけ、晴れ晴れとした笑顔をされる写真にも本当に救われました。助かる!ありがとう。
2021/04/24
まさおか つる
オレにとって、お布団はタイムマシーンやと言っている。/ダンナの言うとおり、やっぱりお布団が一番かもしれない。しんとした夜中にお布団の中に入っていると、ダンナと会ったばかりのことを思い出す。暗い部屋、月明かりが床や掛け布団の上に影を落としている。横になったダンナが、隣にいる私に「君はボクのクリーンヒットや」と言った。客席に落ちるホームランではなく、クリーンヒットという言葉は、現在進行形のように思えた。自分が白い球になって、青い空をどこまでも飛び続けるイメージで、それはまだ私の中にある。
2021/03/13
ドナルド@灯れ松明の火
3作目はエッセイが多くて良かった。 奥様の年季子さんの価値観からの発言等がいちいちキレ味があって納得すること多し。この夫婦のバランスが絶妙なんだなと感心した。 お薦め
2021/05/10
みっき
「これは、いじめですよ」と言われないと分からない話を読んで、昔「いじめとんがいよ!気付いてください!」と怒鳴られた事を思い出した。はっきり言われる前から気付いていたのだが、そんな事言われたところでどうすればよかったのか。ケンカしないでケンカしたい妻と「ボクのクリーンヒットや」と言えてしまう夫、素敵な夫婦だと思う。
2022/03/27
May
★★★☆☆ 木皿泉さんの著書を初めて読みました。エッセイというものはその人の生き方や考え方、何に心が動くのか、何を大切にしているのか、そういった人物像がよく分かる媒介だ。最初はなんだか世の中に訴えたいことがたくさんある人なんだな、と思った。でも本当はそうじゃなくて、自分の生き方を良くするのも悪くするのも自分の感じ方次第。私の人生は私だけのものなんだから、人の目を気にする必要はないんだと、そういう事を伝えてくれている気がした。例えとして身近な話題から始まり、その後伝えたい核心に触れる文章構成。上手いな〜。
2021/07/11
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