泣く男: 山田芳裕短編集 (双葉文庫 や 17-2 名作シリーズ)
泣く男: 山田芳裕短編集 (双葉文庫 や 17-2 名作シリーズ) / 感想・レビュー
さとさとし
2000年。デカスロン後、度胸星前あたりに発売された短編集。現代劇(恋愛と変態とマッチョ)と時代劇とSFがいい感じに混じっていてまさに山田芳裕の見本市。 表題作はどんなに人が泣く場面でも泣かない男(蛭子さん?)が主人公の現代劇。気弱ないじめられっ子がマッチョになって見返す『変身男』、ウルトラマンのパロディでこちらもマッチョが主題の『ウルトラ判』もよかったが、主人公の声が若本規夫で再生される時代劇『円錐剣』が一番好き。決して画力が高いわけではないと思うが、ここ一番の絵の迫力が凄い。
2023/05/28
okaka
なんだか全体に自主制作映画の香りがするというか。単なるエンターテイメントの人じゃないんだなあ。
2013/08/11
daken
漫画というのはコマの連続性でもって動きを表現するのが普通だけど、この人は一枚絵でそれを行っている。絵画的でなく写真的な時間の切り取り方が異質で実に素晴らしい。びよーん。
2012/07/18
kujira
魚眼レンズ的な、ある部分を異常にクローズアップして描く勢いのある絵がリアルに力を持ってるなあと。下らない話でも情けない話でも悲しい話でも、どれもそれがすごく効いている。だがしかし、そういう意味で見ると静かな漫画の部類に入るであろう表題作が、いちばん残った。
2010/09/27
food
この作者が書くとありきたりな話も新奇なものに見えてくるこの説得力。素晴らしい
2010/09/16
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