ディエンビエンフー TRUE END(3) (アクションコミックス(月刊アクション))
ディエンビエンフー TRUE END(3) (アクションコミックス(月刊アクション)) / 感想・レビュー
はじめさん
ベトナム戦争のボーイ・ミーツ・ガール。日系アメリカ人、ヒカルとベトコンのお姫さまの物語、ついに終わった。雑誌休刊による打ち切りなど、現実の戦争のように泥沼化するも、雷鳴轟く全3巻で完結のトゥルーエンドルートで、ついに物語冒頭で描かれたラストシーンへと。米軍撤退の刻限が迫るなか、2人の恋人の前に立ちはだかる最強のラスボス。米軍が去った後には、南と北、ベトナム同胞同士が殺しあう未来が待つ。作中で未来は一つではないと示唆される事もあり、ほのかな期待をこめつつ頁をめくり…平成最後の夏、読者はいま、おわりを知った。
2018/09/14
神太郎
無事true endに到達できた。第三部はやはりパラレルワールド設定になったんだとあとがきにて判明。終わり方もずっと暗示されていたように二人が手を繋いだ状態で爆発四散。悲しい終わりかたでもあったが、二人の間には娘がおり、密かに出産していたのである(この事でばあちゃんと一悶着あるのだが)。ヒカルとお姫さまの意志は次代へと引き継がれ平和に暮らす……わけには行かないようで幼いながらも戦いへ身を投じていくことになる。一つのお話の終わり。しかし、戦争は続く。
2020/10/21
しゅん
出版状況に振り回されつづけた「ベトナム戦争バトル漫画」がついに完結。西島大介は絵柄とストーリーのズレを常に孕ませながら、あくまでクールに戦うことを選択する(この辺に岡崎京子の影響をみる)。カタルシスよりドキュメントの色を強く残すラスト。絵の一枚一枚とコマの流れの関係性をどう考えているんだろう。
2018/12/06
kanon
真の完結。参考文献が凄い。西島さんはこれだけ調べ上げて、この作品を描いた。つまり作中では”あえて”描いたという部分も沢山あったのだろう。史実通りに描くのは研究者とかがやればいいことで、漫画家として、最低限エンタメとして、何より「本当の戦争の話をしよう」の哲学に則って、表現した結果が本作「ディエンビエンフー」なのだとしたら、大正解としか言い様がない。考えさせられ、そして何より楽しませていただきました。
2020/05/10
北白川にゃんこ
ベトナム戦争の後は内戦とカンボジアとの戦争が待っている。ベトナムは戦い続けるのだ。
2020/08/13
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