ルーザーズ~日本初の週刊青年漫画誌の誕生~(3) (アクションコミックス)
ルーザーズ~日本初の週刊青年漫画誌の誕生~(3) (アクションコミックス) / 感想・レビュー
トラシショウ。
「・・・これだよな。やっぱりこれなんだよ・・・。金も無い、人脈も無い、力も無い、俺らみたいな小さい会社は・・・自分の直感を信じるしかないんだよ・・・!!」。週刊漫画アクション創刊へ向けてのラストスパート。三人の新たな編集者も増え、ブンちゃん達の信じる「面白さ」を詰め込んだ誰も見た事のない漫画雑誌が遂に誕生する。各地から届く完売の報に歓喜するも、圧倒的に豪華なメンツの小学館のビッグコミックが現れる。創刊はスタートラインでしかなく、あとはこの燃えたぎる苦しさがずっと続く。その矜恃は何処に(以下コメ欄に余談)。
2019/07/10
ジロリン
いまや<国民的キャラ>といってもいいルパンが、まさかの連絡ミスから、ほんの数分の思案で生まれたとは!(まぁ、この辺はマンガ上の演出かも知れないが)手塚に執筆を依頼するのに書店で土下座!とか…まぁ色々熱いマンガでありました。「子連れ狼」「博多っ子純情」「かりあげくん」「じゃりんこチエ」「タブチくん」「クレヨンしんちゃん」…低迷しそうになると、常になにかしらヒット作が出てくる、というのが「アクション」の印象だったが、それはきっと偶然などではなく、編集者の<熱血>が生み出していたのだろう。
2019/06/29
kei-zu
ロシア文学に傾倒し小説家を目指した編集長は、「漫画アクション」を刊行し、漫画界に青年ジャンルを切り開いた。 出版社はビルとなり、編集長は社長に上り詰める。 だが、本書は単なる成功譚ではない。書名の「ルーザーズ」に込められたのは、「負けて、なお負けない」不屈の思いであろう。 面白かったです。
2021/02/18
笠
4 完結。さすが、取材力とそれを紙面に起こすことには定評のある氏の作品だった。内容的にはまさに双葉社の社史というか、プロジェクトXみたいな感じなのだが、所々演出の力強さで胸にグッと迫るところがあり、面白かった。この人に取材してもらえば、たいていの企業でこれくらい面白いドキュメント漫画描けるんじゃないのかとも思えてくる。『ヤングキングアワーズ誕生秘話』とかやってくれないかな、面白そうだから。冗談はさておき、その取材力に裏付けられた吉本氏の作品は安定して面白いので、次回作も楽しみだ。
2019/07/26
コリエル
漫画アクション創刊の物語これにて完結。たった3冊なのが勿体ないなあ。モンキー・パンチのペンネームは編集長から押し付けられたものみたいな作家たちの逸話がもっと読みたかった。あとがきにあるように、モンキー・パンチや小池一夫といったアクション創刊時を支えた大物作家たちが相次いで亡くなり、この記念作品の取材はギリギリ駆け込みで間に合ったものなんだたと運命的なものを感じた。
2019/06/27
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