さんさん録 (1) (アクションコミックス)
さんさん録 (1) (アクションコミックス) / 感想・レビュー
えちぜんや よーた
日常のこまごまとしたことが愛おしい。定年退職で妻にも先立たれたじいさんが炊事、洗濯、家事、掃除、孫の遊び相手。およそドラマチックなことから程遠いのに。やはり「この世界の片隅に」をみたあとだろうか。大上段から「世界に平和をー!」と叫ぶよりも、毎日の生活の中で些細なことに喜びを見いだせることが本当の平和だと感じた。同じじいさんでも、島耕作とはまるで反対の世界観だ。
2016/12/28
さらば火野正平・寺
図書館の「御自由にお持ち帰り下さいコーナー」にあり「読み終わったら古本屋で売るか!」とばかりに持ち帰った。積読本登録したら読友さんのフェイバリット漫画だと知った。そして一読。古本屋に売るのはやめた。こんな素敵なギャグ漫画ってあるんだなぁ…主人公は老人男性。三年前に定年を迎え現在はアルバイト、妻に先立たれた奥田参平(故に題名が『参さん録』)。息子夫婦と可愛くない孫と一緒に暮らす事に。そんな参平を助ける亡妻・鶴子(通称・おつう)の遺した一冊の『奥田家の記録』。まるで死者が近くにいる様な記述(続く)。
2015/03/10
mai
先立たれた奥様が残した家事ノート。すてきでした。ほのぼのとしている世界観も好き。お孫さんとのやり取りも面白い。
2017/07/28
みーなんきー
良いお話でした。家庭内で縦のものを横にすることもせず生きてきた昭和の男が、妻を亡くす。初めて生活、という現場に放り出された時、その後の人生をどう歩むか?誰でも何歳からでも新しい事に挑戦し、人生を切り拓くことはできる。過去の自分から思い切って脱却できるよう、定年後の男性が視野を広げてくださると、周囲の皆が幸せになれるな〜と思いました。
2017/09/04
yoshida
妻が急逝してしまい息子夫婦と同居を始めた奥田参平。妻「おつう」の残したノート「奥田家の記録」を元に主夫業を始める「参さん」。息子夫婦と、虫好きの孫の「乃菜」、友人より距離の縮まる仙川イオリ。何気ない日常が描かれる。こうの史代さんの暖かな画と空気感が好きで何度も読んでしまう。礼花さんの広島弁が炸裂する第8話。息子夫婦の馴れ初めの第13話。亡き妻を思い出す第17話。読み込むほどに引き込まれる良作。
2014/09/15
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