山上たつひこ選集 (12) 光る風2 (アクションコミックス)
山上たつひこ選集 (12) 光る風2 (アクションコミックス) / 感想・レビュー
keroppi
「光る風」後編。近未来の軍国主義国家日本とアメリカ軍の陰謀を生々しく描く。戦後の陰謀事件や関東大震災後の政治的弾圧もベースとしていて、激しい絵が、権力の怖さと個人の弱さを訴える。戦場での事故で負傷し両手両足を無くした姿や、惨殺のシーン、何より、便所の糞尿を潜っての脱走シーンは、少年だった私に衝撃を与え、いまだにトラウマとなっていることを後編を読んで思い出した。少年漫画誌で、このような漫画が連載出来ていたあの時代は何だったのだろう。「国境ブルース」、「故郷は緑なりき」、「回転」、エッセイ「大阪弁の犬」併録。
2020/04/27
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