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さとうきび畑

さとうきび畑

さとうきび畑

作家
寺島 尚彦
葉祥明
出版社
二見書房
発売日
2002-07-01
ISBN
9784576021232
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さとうきび畑 / 感想・レビュー

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KAZOO

私は森山良子さんの歌は知っていたのですが、このような絵本があることは知りませんでした。お気に入りさんの感想で知りました。葉さんの絵が何とも言えずいいですね。すっきりと色合いで見ていて飽きません。この言葉とともにおちついて眺めています。最後の夜の場面も印象に残りました。

2016/08/18

さらば火野正平・寺

ざわわざわわざわわである。あの歌の歌詞に葉祥明の絵が付いた絵本。あの歌を余りいいと思った事がないのだが、きちんと歌詞を読むと素敵な反戦歌だとわかる。銃弾を「鉄の雨」と書くあたり、不謹慎だが詩的だと思う。葉祥明の絵がまた良い。沖縄県の大自然に少女が独りぽつねんと佇んでいる絵ばかりだが、人物が小さく、世界の広さを感じる。自分よりも大きな歴史や自然というものがある。人間の無力を思うより、自分の悩みの小ささを思って、不快な気分の私も幾分か気が晴れた。こういう絵は写真より良い。自然が自分の悩みを無視している良さ。

2016/06/23

サク

今は、南大東島からさとうきびが連想されるようだが現在の沖縄からは考えられないほど、昔の沖縄の各地にさとうきび畑が広がっていた。そんな沖縄に鉄の雨が何万発も落ちてきた。さとうきびは、きっと『ざわわざわわ』と悲鳴をあげながら多くの罪なき民衆を巻き込んで燃え尽きていったに違いない。焼け野原となった沖縄の大地の奥深くに埋められたのは、砲弾と戦争で無くなった方の骨だった。戦争が終わった今現在も、大地から砲弾と骨が出てくるという。沖縄戦の傷跡はまだ癒えない。大地が泣いている。元の沖縄を帰してほしいと風がささやく。

2015/05/08

AKIKO-WILL

ざわわ ざわわ ざわわで始まるさとうきび畑の歌に乗せて緑豊かな沖縄の自然と海と空の青さに佇む白いワンピース姿の女性…こんなにキレイな絵なのに歌詞とその女性がページをめくるたびに戦争の悲しみが伝わります。葉祥明さんの絵がとてもキレイで澄み切った沖縄を描いてます。

2016/08/06

ヒラP@ehon.gohon

森山良子さんの「さとうきび畑」を聴くと涙がこみあげてきます。淡々とした風景の中に、戦争があり家族があり死があります。淡々としていながら、ドラマがあり、怒りがあり、追憶があります。 それでいながら、この絵本には広がるさとうきび畑の風景に風が吹いているだけです。それだから良いのです。全ては心の中で拡がっています。

2022/01/15

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