死への祈り (二見文庫 B 1-18)
死への祈り (二見文庫 B 1-18) / 感想・レビュー
Tetchy
マットが裕福になり、エレインとの夫婦生活が充実していくにつれて、このシリーズ特有の大切なペシミズムやムードが失われていくような気がするのは私だけだろうか。相変わらず読ませる物語であるが、かつて読んでいたようには叙情性といったような物が薄れているのは確かだ。しかしそれでも私はいいと思う。マットを慕う人々の中で彼が事件と対面していくことこそがこのシリーズの醍醐味だからだ。今回総勢12人も殺害したシリアル・キラーと対峙するために組んだ相手が警察組織だったのは元警官であったマットにとっての原点回帰のように思えた。
2016/05/19
ずっきん
スカダーシリーズ15. ケラーシリーズがのってきた頃なのかな、重なる表現や今までとは違う構成で、おや、と、とても新鮮。マットはなんと62歳だが、老練ゆえのプロファイラーっぷりが光る。食らいついたら離さないしつこい性分と、ちっぽけでも誰かの矜持を取り戻してやるという男気は『暗闇にひと突き』の頃から変わらない。まだまだ色気もあるし。年齢を重ねていくヒーローの恰好よさを、つくづくと堪能。あああ、あと二冊で終わりかと思うと哀しい。
2018/08/05
キミ兄
先に全ては死にゆくを読んでしまい、ああ、こういうことだったのかと感じ入りながら読んだ。正しい順番で読んだ方が気味悪さは倍増したかも。ラスト。やはりお金持ちはお金の使い方を知っている。オレもフランクリンに会いたい!w ⭐︎⭐︎⭐︎。
2019/03/02
一乗寺隼人
マット・スカダーシリーズは後半の作品の方が好き。
2016/03/30
GAKU
私の大好きな作家、ローレンス・ブロックのマット・スカダーシリーズ。 何度目かの再読です。 ハードボイルド好きの方で、未読な方は是非読んでいただきたいです。
2015/06/02
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