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小説 牡丹灯籠

小説 牡丹灯籠

小説 牡丹灯籠

作家
大橋崇行
柳家喬太郎
松浦 シオリ
出版社
二見書房
発売日
2020-10-26
ISBN
9784576201702
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小説 牡丹灯籠 / 感想・レビュー

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ちょろこ

カラン、コロン…の謎を絡めた怪談落語ミステリの一冊。第一弾と同じく、あぁ、こういう話だったのね、と楽しめた。貴方がまたいらしてくださらなければ、私はきっと、死んでしまいますよ …なんて、恋に身を焦がした女性が夜な夜な化けてでるとしか…なだけにこの奥の奥へといざなう物語は改めて知識も定着し、これまた耳で聴いてみたい世界。しかもこの下駄の音をしっかりミステリのポイントとして仕立て上げているのも良かった。謎解きしながら炙り出される真相と因縁。やっぱり怖いのは人間の欲、黒一色の心。しかも女ほど濃い気がする。

2021/01/30

タイ子

「牡丹灯篭」と言えばカラン、コロンと下駄の歯音を鳴らして愛しい人の元に夜な夜な逢いに来る幽霊。旗本の娘お露に憑りつかれた新三郎はついに身をやつして死んでしまう、という話でした。それはほんのさわりであり、まだまだこの話の裏側には人間の欲と情が絡む複雑怪奇な物語があったのです。足のない幽霊に下駄の歯音がするのか?死んだ新三郎の隣に寄り添っていた女の骸骨は本当にお露なのか?その謎を解くのが北町奉行のお奉行様と同心。2人の過去を探っていくうち、因縁を持つ者同士の関わりが見えてくる。こんな面白い落語噺だったんだ。

2020/12/17

NAO

【日本の夏は怪談 和】【月イチテーマ 時代物】怪奇落語の名作を、専門家の監修のもとに小説としたもの。幽霊となったお露が長屋の大家である美男子萩原新三郎にとり憑いて殺した事件と、お露の父親飯島平左衛門が妾の情夫に殺された事件の裏に隠された真相を、隠密回り同心の高遠伊助が解き明かす。足がない幽霊が、カランコロンと下駄を鳴らしてやって来る。なんとも矛盾した話だが、カランコロンと下駄が鳴るからこそ、怖さが倍増する。もっとも、私などは、カランコロンと下駄が鳴るというと、鬼太郎を思い浮かべてしまうのだが。

2021/07/02

真理そら

隠密同心・伊助と悪ノリ奉行・依田豊前守のバディ物、悲恋モノ的怪談、仇討モノ、誠実に努力して忠義を尽くした人が報われる教訓っぽい話、そして魅力的な悪女モノと盛り沢山で楽しく読んだ。なぜお露は幽霊なのにカランコロンと下駄の音を鳴らせたのかという謎が合理的に説明されているので怪談としてのぞわぞわする怖さは味わえない。このシリーズは楽しく読めそうなので他の作品も読もう。

2021/06/26

ポチ

お露さんと新三郎の報われない恋の話しだと思っていたが、仇討ちやその他色々とミステリー盛り沢山の作品だったのですね。面白かったが、奥山さんの『累ヶ淵』の方が自分は好みです。

2021/01/09

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