冬を怖れた女 (二見文庫 ブ 1-3 ザ・ミステリ・コレクション)
冬を怖れた女 (二見文庫 ブ 1-3 ザ・ミステリ・コレクション) / 感想・レビュー
セウテス
スカダーシリーズ第二弾です。ハードボイルドなのに、センチメンタルな想いに包まれます。スカダーという人物は、男の悲哀を表現したような、彼を観ているだけでも心が震えます。とにかく他のハードボイルド探偵作品とは、全く違います。警察内の腐敗を暴露した男は、回りから裏切者と睨まれ、殺人事件の容疑で逮捕されてしまう。嵌められたという男の依頼でスカダーは調査を請け負う。真犯人に何故たどり着いたかは、はっきりとはしません。むしろ、この作品は大人の心の機微を感じ、向かい風の中歩くスカダーの背中に人生を考える作品に思います。
2015/04/03
びぃごろ
【マットスカダーシリーズ②】マシュウへの依頼人は、警察の内部告発をした刑事ブロードフィールド。ポーシャという娼婦が彼に強請られたと告訴するが、事実無根なので取り下げを願うものだった。が、彼女はブローフィールドの部屋で死体となって発見され、依頼人は逮捕され、さらに窮地に陥ることに。警察官からも嫌われる嫌みな人物設定である。見事真犯人を突き止め、事件を解決するのだが、依頼人の妻ダイアナと酒立ちをするまでの恋に落ちるとは!そして新たな犯人に関しては依頼がないのでもう追求しないマシュウ。
2021/12/22
みやび
アル中探偵マット・スカダー2作目。1作目が完璧に良かったので、比べるとありきたりに感じてしまったけど、スカダーがロマンチストなのかな?亡くなった娼婦への純愛のような思いと、孤独な人妻との恋と…スカダーの今後の人生への期待を持たせる内容だと思った。それから、コーヒーにバーボンを入れて飲んでみたくなる!
2019/03/10
bapaksejahtera
訳の田口氏が本作を「ムードは暗くプロットは甘い」と書く。先日シリーズ第16作を読んで、私はこれが打ち止めとしたのだがスカダーのデビューから間もない2作を注文していたのを忘れていた。スカダーはこの作の後から酒が嵩じて苦境に至るがエレインとの中を深めTJ等友人達登場で次第に作品から欝気が薄れる。本作ではアル中度は浅いが靄が掛る暗さに満ちる。悪徳警官を告発しようとする警官が娼婦から告発される。スカダーは不当告発と訴える彼の依頼を受けるが次第に警官の立場は悪化するというスタートである。初期作品はそれなりに読ませる
2020/12/13
GAKU
私の大好きな作家、ローレンス・ブロックのマット・スカダーシリーズ第2作。 何度目かの再読です。 ハードボイルド好きの方で、未読な方は是非読んでいただきたいです。
2015/06/02
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