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一ドル銀貨の遺言 (二見文庫 ブ 1-5 ザ・ミステリ・コレクション)

一ドル銀貨の遺言 (二見文庫 ブ 1-5 ザ・ミステリ・コレクション)

一ドル銀貨の遺言 (二見文庫 ブ 1-5 ザ・ミステリ・コレクション)

作家
ローレンス・ブロック
田口俊樹
出版社
二見書房
発売日
1988-12-01
ISBN
9784576881669
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一ドル銀貨の遺言 (二見文庫 ブ 1-5 ザ・ミステリ・コレクション) / 感想・レビュー

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セウテス

スカダーシリーズ第3弾。スカダーが警察に居た頃、たれ込み屋だったスピナーが殺された。スカダーは昔の友の為に、スピナー殺害の犯人の捜査を始める。警察官になって15年程したある日、二人組の強盗と鉢合わせをした。スカダーは逃げる強盗に発砲し二人を取り押さえたが、犯人をかすめた1発の弾丸が、小さな少女の命を奪っていた。ほどなく警察を辞め妻子とも別れ、アルコール依存性にまで落ちぶれた男が、探偵をしながら過去から立ち直ろうと葛藤する。そんなスカダーの姿が胸を打つ、なんとも言えない哀愁を誘う、一味違うハードボイルド。

2016/11/04

Tetchy

亡くなった強請屋から預かった封筒に記された3人のうち、強請屋を殺した犯人を探り出すフーダニット趣向。3人はいずれも昏い過去を持ちながらも現在社会的な地位を確保している者たち。主人公視点で書かれるがゆえに彼の正義に同調する趣があるが、客観的に見ればそっとしておけばいいことをわざわざ掘り返して社会的に成功した相手の生活を、将来を壊しているのだ。まっとうな商売では生きられない人々には優しく、自身の安寧の為に殺人を犯した、もしくは犯さざるを得なかった巷間の人々に厳しい眼差しを向けることこそ彼の正義なのだろう。

2014/03/16

びぃごろ

【マットスカダーシリーズ③】古い一ドル銀貨をスピンさせながら話をするスピナーはタレコミ屋。2年振りに姿を見せた彼は羽振りが良い恰好をしている。ゆすり屋に転向したのだ。それで身の危険を感じるようになった彼はスカダーに封筒を託す、もし俺が死んだら開封してくれと。毎週金曜日の連絡が途切れ、封筒を開けてみると強請っていた3人の名前とネタが書かれた手紙が。このうちの誰が俺を殺したのか、犯人を突き止め敵をとって欲しいと3000ドルも同封されている。3人の前に姿を晒し、跡を引き継いだと身を挺して囮に。3作目で馴染む。

2022/04/09

Y次郎

シリーズ3作目。初読。その後の傑作を知る者としてはまだまだ物足りないものの前2作と比べるとこのシリーズの最大の魅力であるスカダーのキャラがより明確になってきたなあと思う。会話のリズムがたまらん。ペーパーバックとしては本作が最後らしい。次作も楽しみ。因みに表紙はジャックダニエルだが本文で銘柄が明記されるのはI.W.ハーパー。どちらにしろ1作目から飲む量がどんどん増えている。

2019/09/08

akiko

ゆすりをしていたスピナーを殺した犯人を探すマット。あれこれ回り道をして真犯人にたどり着くまでの推理も楽しいが、マットの信条がいい。殺人が嫌い、お金の使い方がシブい!そして今作では、疑惑の人物だったベヴァリーに対するマットの言動に、ニヤリとさせられた。ラストはやっぱりね!そうなるよね!

2019/07/31

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