わたしの好きなひと
わたしの好きなひと / 感想・レビュー
Y2K☮
20年前に出版された絵本。こういう本をふと手に取りたくなるのに理由は要らない。この種の主題で言葉を紡がせたら、男は永遠に女に及ばない。詩人だと良くも悪くも「わたし、わたし」になるけど、絵本作家というのは穏やかなものだ。穏やかで謙虚。レビューでもつい本を離れて自分語りになる時がある。主役は本。でも自然な流れでそうなるならそれでいい。拘りは縛るものではなく、あくまでも拠って立つ基準だから。そこを踏まえて逸脱すれば新鮮。コーヒーはブラック派。でも時には甘いホットココアを飲んでほっとしたい(ダジャレじゃないよ)。
2018/01/25
Y2K☮
再読。さっきの地震で机の上に積まれた本の山から崩れて落ちてきた小さな絵本。初版発行が1997年とある。もう新刊ではなかなか入手が難しいみたいだ。読メでは私しか読んでいないみたいだし。でもこれは大事にしたい一冊。いつか大事な人に贈りたい一冊でもある。日常のそこかしこに見慣れた景色となって佇む「当たり前」を「当たり前」だと思わぬ自分でいたい。でも人は、いや少なくとも私という人間はそこまで完璧な生き物ではなさそうだ。だから何年かに一度はこういう本を開き、謙虚な想念に耽らないと。当たり前はたぶん当たり前じゃない。
2021/10/07
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